内容説明
なぜ「大模様」の碁になるのか、それは意外にもただひとつの盤上の事実にありました。―活きている石の近くは小さい。著者の棋士生活30年を通じて発見した事実です。それから形成された「大模様」をどう使うのか、という技術編に主題は移って行きます。これも意外な傾向が顕著に現れていることを特筆しています。多くの場合「大模様」はそのまま地にすることがありません。正確にいうと「囲わない」ことが「大模様」を使いこなす必要条件といえます。むしろ「大模様」の裏側に地ができると考えているほうが適切でしょう。以上のような著者の「大模様」観をぜひ読者諸兄の棋力アップのヒントにしていただきたいと思っています。
目次
第1章 大模様とは何か
第2章 大模様の原理
第3章 大模様への道
第4章 大模様の使い方
第5章 大模様で勝つ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kokada_jnet
55
2000年刊行。「西の宇宙流」こと苑田勇一先生の主著は読んだ覚えがあるが、この本は未読だったと思う。と思って確認したところ、1冊目の著書だった。「大模様の棋士」ということで、この本が企画されたのだろう。のちの本でも主張している「(敵、味方とも)活きている石のそばに打つのは小さい手」という理論をもとに、結果的に大模様を張った対局を解説している本。他に「三つめの眼を作るな」もあり。のちの著書で盛んに主張されるフレーズ「美人は追わず」は出てこないと思ったら、結末の20ページで突然、登場した。2024/11/09




