カロタセグのきらめく伝統刺繍―受け継がれる、ハンガリー民族のきらびやかな手仕事

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  • サイズ B5判/ページ数 143p/高さ 25cm
  • 商品コード 9784416313084
  • NDC分類 753.7
  • Cコード C5077

出版社内容情報

ルーマニア、トランシルヴァニアにあるカロタセグ地方に、今も受け継がれるハンガリー伝統刺繍の数々を集めた1冊。

ルーマニア、トランシルヴァニアにあるカロタセグ地方に、今も受け継がれるハンガリーの伝統刺繍。ビーズ刺繍、イーラーショシュ、カットワーク、ネット編み、クロスステッチなど各地に伝わる数々手仕事を多数、集めました。祭事に着られる刺繍で装飾された民族衣装、部屋を彩る刺繍のしつらえ、教会を飾る刺繍のタペストリーなど、著者が集めた、また現地で出合った品々を紹介。その品々には、それぞれの農村の自然や文化が色濃く映し出されています。冬が長いこの地域では、女性たちは自分で織った布に紡いで染色した糸を使い刺繍を楽しみ、そして暮らしを楽しんできました。作り手を直接訪ね、取材することで、きらびやかな刺繍がどのように今に伝わってきたかを知ることができます。さらに、刺繍に使われている繊細で個性的な図案もカラーで掲載します。カロタセグに伝わる、ハンガリー刺繍をくまなく紹介した1冊です。

1、民族衣装
・肩刺繍のブラウス
・エプロン刺繍
・ビーズ刺繍飾り
・刺繍のベスト
・ネット編み刺繍のボンネット
・ムスイ
・ブイカ
・プリーツスカート
・刺繍のスカーフ
・バートンリカ
・ニットのカーディガン
2、しつらえ
・枕カバー(イーラーショシュ、カットワーク、ネット編み)
・ベッドカバー(クロスステッチ、カットワーク、イーラーショシュ)
3、教会のしつらえ
・タペストリー

【著者紹介】
伝統手芸研究家。ハンガリー文化コーディネーター。大阪外語大学ハンガリー語学科卒業後、ハンガリー政府奨学生としてブタペスト大学フォークロア学科に留学。ルーマニア・トランシルヴァニア地方で結婚、出産。夫とともにトランシルヴァニア各地を巡り、各地の伝統的な手仕事の今を取材、雑誌などで紹介し、日本でトランシルヴァニアの手仕事、農村の文化などを紹介する展示やワークショップも行っている。また自身も伝統刺繍を学び、製作している。

目次

衣装
住まい
枕カバー
ベッドカバー
結婚式のロングクロス
教会

著者等紹介

谷崎聖子[タニザキセイコ]
伝統刺繍研究家、ハンガリー文化コーディネーター。1978年生まれ。大阪外国語大学ハンガリー語学科卒業後、ハンガリー政府奨学生として2年間ブダペスト大学(ELTE)フォークロア学科に在籍する。民俗学者を父にもつ夫、Seres B´alintと共に各地の農村を巡り、手仕事の文化を紹介することをライフワークとしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nuit@積読消化中

93
トランシルヴァニア!と聞けば、私の中では吸血鬼ドラキュラのモデルとなったと言われる串刺し公ヴラド3世しか思い浮かばなかったが、村の人たちはこんな可愛いかったなんて!と言っても本書はヴラド公のブラン城からは少し離れたカロタセグという地方の刺繍を細かく紹介されてあります。残念ながら私の大好きな吸血鬼は登場しません(苦笑)。あ、でも民間信仰で魔除けを意味する刺繍のモチーフはあったりはします。著者のブログなんかも併読しつつ、フォークロアの宝庫カロタセグの人々の特徴を学べました(つづく→)。2018/04/14

ゆきち

25
イーラーショシュやストレートステッチなどの単純な技法で同じ模様を布にびっしりと刺繍している民族衣装などが載っています。とてもきらびやかな刺繍もあれば、イーラーショシュのように一色の糸(ハーラースと呼ばれるウール糸)で布にびっしりと刺繍する方法もあります。とても時間がかかるため、作ったものを受け継ぎながら残していきます。とてもきれいな刺繍がたくさんの載った一冊です。2014/12/01

ジュースの素

5
最近出たばかりの本。 ルーマニア在住の日本人女性が編纂した素晴らしい本だ。 あの地域に残る濃厚とも言える 手の込んだ刺繍や手仕事は年々薄れて行く。  それを地道に集めて保存しようと日々努力をされている著者だ。 気の遠くなるような仕事に 村の人の重いが篭もる。 祭りなどで披露される 未婚女性の民俗服の華麗さには言葉も出ない。2013/09/28

クドアンヌ

3
文化を広めた結果、エリザベート王妃に渡すべく嫁入り道具を騙すような形で交換したり(この話を読んだとき虫唾が走った。村の一婦人が他国の王妃の願いを断れるわけがない。)、貴族や都市の住民の嗜好に合わせた刺繍にしなければならず元来のあり方を大きく変えてしまったりで文化を維持する大変さ。村にただあるだけでは村人が減ればやがて文化も消滅してしまうこと。変わりながら残り続けるのと、元来のまま人とともに消滅していくのと、どちらがいいのだろう。2024/06/28

ありたま

3
とても良かった。図案がたくさんで見てるだけで楽しい。『清潔の部屋』といいなんと素敵な文化だろう。みっちり埋め尽くすイーラーショシュはとんでもないな。隙間を許さないのは日本との美意識の違いを感じる。2022/04/25

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