駅の文字、電車の文字―鉄道文字の源流をたずねる

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  • サイズ B40判/ページ数 248p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784415324227
  • NDC分類 516
  • Cコード C0265

出版社内容情報

鉄道文字には旅客に向けたものと、現場の業務用に必要なもの、その二つの流れがある。もとより職員や職人の手書きという方法に拠ったので、具体的な書き方は細かく定める必要があった。
見やすく判読しやすいことは必要で、文字のかたちや大きさなども今日まで規程や図面によって指定されてきた。
そのことが鉄道文字に、市中に見られる一般の様々な文字とは異なる性格を与えてきた。
単なる記号でない鉄道文字の現状を通して、そこに秘めたサービスの心の真実をさぐる。
「されど鉄道文字」から2年。より深みへ。

中西 あきこ[ナカニシ アキコ]
著・文・その他

目次

はじめに 鉄道ならではの文字の奥深さ
第1章 全国に広がった国鉄書体 すみ丸ゴシックの時代―数十年を経て垣間見る手書き文字のインパクト
第2章 駅の文字にはルールがある 駅名標の決まりと移り変わり―百年前の駅の筆文字は教科書をお手本に書いていた
第3章 見やすく、わかりやすく 駅名標からサインシステムへ―地下空間でも私たちの行動を助ける道標
第4章 鉄道文字のもう一つの流れ 電車の文字をたずねる―国鉄時代の標記文字は、明治の鉄道国有当時の規程が原点
第5章 車体標記が育む一体感 電車の文字のアイデンティティ―永年守ってきた固有の文字が職場の誇りに
第6章 文字が語る「サービスの心」 されど鉄道文字―現代に生きる文字、コミュニケーションツールとして
第7章 鉄道文字発見の楽しみ
鉄道文字は人との関わり―あとがきに代えて

著者等紹介

中西あきこ[ナカニシアキコ]
1975年神奈川県生まれ。二松学舎大学大学院修了。2014年に月刊「鉄道ジャーナル」で「されど鉄道文字」の連載を開始。2016年には国鉄車輛の標記をあわせ、成美堂出版より『されど鉄道文字』を上梓。昭和の時代感覚あふれる看板や書体をたずねてさらに取材を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たいそ

5
2018年。駅名標、車輛の形式番号標記がどのような書体で、どのように作成されているか。「これは長い時間をかけて醸成されたもので、最初からその文字があったのではなく、結果として出来上がった一つの形。」寺田町の旧駅名標が発見された話や、ゴシック4550という縦45対横50という書体が「少しでも横長に文字をデザインするほうが、目に留まる時間を増やし、長く記憶に留まるだろうと考えた」話、タイルの法則、「バス135分は最寄りの概念を超えている」話などはおもしろかった。「乗る人と列車の間に駅舎があり、駅名標がある。」2018/11/30

氷柱

3
661作目。1月4日のみ。文字デザインについての作品。駅や電車に特化しているので、日本の発展の一端を垣間見ることができる。特に筆文字から楷書に変わる時期に出現した字形がメインになるので、その手探り感がひしひしと伝わってくる。今でも文字デザインは重要視されているが、当時は基準となるものが乏しい状態からの出発であった為、振り返ることで当時の努力の大切さを知ることができる。言い切れるわけではないが、表示を的確に伝える上で国内の最前線だったのではないかと思われる。古のデザインの世界を堪能することができた。2021/01/04

ふみ乃や文屋

3
文字にも興味があり鉄道にも興味がある。興味がある分野がクロスしているので読まずにいられるか、との思いで読んだ。興味はあると言っても能動的に調べたわけではないので面白かった。駅の文字、車両の文字などなんとまあ奥深い世界なのかと思いましたね。2019/01/14

Abercrombie

3
筆記体からすみ丸角ゴシック体へ。駅名標や車輛に書かれた標記の文字にこめられた、鉄道文字職人たちのこだわりを訪ね歩くエッセイ。ちと読みづらい文章と、かなりマニアックな世界に、残念ながらのめりこめず(´・ω・`)2018/11/19

やまほら

2
「されど鉄道文字 駅名標から広がる世界」に続く「鉄道文字」に関する2冊目。題名通り、駅名票だけではなく、駅構内の様々な掲示や、車輛の表記文字に幅を広げている。雑誌連載をまとめたからか、取材が多いからか、ちょっと読んでいてぎくしゃくする感があったが、自身のブログからの抜粋である第7章「鉄道文字発見の楽しみ」が楽しい。2018/10/21

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