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内容説明
日米修好通商条約批准書交換のため渡米した小栗上野介は、帰国後、外国奉行、勘定奉行、陸軍奉行を歴任し、外交・財政・軍事と各方面に幕閣中で出色の手腕を発揮した。彼の建設した横須賀造船所は日本海軍の礎となり、明治維新政府へと引きつがれた。時流を読み、新国家建設を模索しながらも、薩長の指導達に恐れられ非業の最期を遂げる。
目次
1 密命
2 アメリカ合衆国
3 大老暗殺
4 栄光と挫折
5 慶喜腰くだけ
6 日露国境
7 土蔵付き売家
8 寒椿
9 大いなる遺産
10 闇の刺客
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジェンダー
31
この本を読んでいるといかに幕府が衰退をしていたとはいえ戦う事を恐れ腰が引いていたのがわかる。徳川慶喜は将軍にはもともとなりたくなかったように思うし、自分勝手というか気分屋にうつる。小栗上野介の場合はアメリカで学び世界の常識を知り、そこからフランス、オランダ、イギリスといろんな国の人と通じたからこそ何とか国を再興しようとしていたのがわかる。なぜ話し合いを持たずして処刑をしてしまったのか理解に苦しむ。薩長は自分達が正しいと正当化するために戦争をしかけたとしか思えない。明治に向けて惜しい人材を失ったと思います。2013/12/04