目次
1 白銀の迷宮―凍てついた冬の日常に忍び込む、異世界からの来訪者
2 青黒い悪夢―真冬の闇と静寂に隠された、見えざる恐怖の空間
3 透明な狂気―あなたが触れた瞬間、“それ”は突然狂気にかわる
4 青白い戦慄―永遠の冬に氷結した死者の情念がふいに溶けだし…
5 真紅の終末―一瞬のあやまち。そして目の前に赤い飛沫が砕け散る
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キー
9
1995年作品。 冬の不思議体験31編。 印象的だったものを挙げると、雪の下への不安を掻き立てるスキー場怪談「林間コース」。 里山ならではの不思議、スキー場怪談「ゲレンデの蝶」、温泉宿怪談「大鏡」。 大雪の市街地が舞台で、かなり苦い読後感がある「吹雪の中で」と「吹き溜り」。 アルバイトで、見えない友達と話をする小学生の家庭教師となった体験談「受験生」は、幽霊への恐怖ではなく、不思議な力を持った子供への恐怖が描かれていて、子供が怖いパターンのホラー好きの自分は嬉しくなりました。2022/01/31