内容説明
今夜もまたヒタヒタと忍び寄る戦慄の影…。現実のこの恐怖連続にあなたはふるえおののき、もう眠れない。
目次
にっぽん列島怪奇ゾーンの呪い
成仏できぬ霊が今夜もまた取憑く
臨終まぎわに恐怖はやってくる
凄惨な事件の陰に怨念がうず巻く
あとでゾッとする奇妙な出来事
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
259
本書はノンフィクションと思われる有名な怪奇譚を集めてこれでもかとばかりに連発してブチかます怪奇ファンには堪らない一冊です。昔はこの手の話が多かったみたいですが、令和の現代も尚自分が知らないだけで怪異な話は大っぴらにされずに転がっているのかも知れませんね。『止まらない死連続』昭和四九年三月から翌年五月にかけて東京の〇〇公園近くのある路地に面した五軒ずつ計一〇軒の家は恐怖のどん底にはまり込んだ。三月にお婆さんが老衰死して四月に左隣の家のお爺さんが老衰死する。その右隣の家は以前一歳の息子が亡くなる不幸があった。2021/06/03
猫丸
12
夢追人009さんの読了本から。本書劈頭に紹介されているK公園周辺住宅連続不審死事件の現場が、我が家の300m圏内にある。大戦中の死体が山積みであったとされる公園内には慰霊碑のようなものがあり、そこは霊感ゼロの僕が近づいて唯一気分が悪くなった場所だ。居酒屋で出会った地元生まれの寿司屋の大将にその話を振ると、普段に似ず妙に口籠るのも興味深い。さらに本書からは思わぬ情報も得られた。平野レミさんといえば、僕の理想の女性像に近いのはどうでもよいとして、仏文学者平野威馬雄氏の御息女であるとは知らなんだ。2021/06/13
キー
8
1991年に青春BEST文庫から刊行された、ミステリーゾーン特報班により編まれた怪談集。 各種書籍・雑誌から抜粋した怪談を91編収録しています。 巻末に参考文献として挙げられた書籍には、以前に読んだことがあるものがいくつかあるので、既に知っている話も多数ありました。 どの話もごく短くまとめられているので、知っている話では特に物足りなさを感じましたが、稲川淳二氏の生き人形の話のまとめかたには感心しました。とっ散らかった印象のあるあの話を、わずか文庫本4ページで、非常にわかりやすく読ませてくれます。2020/10/18