文春文庫
間諜 洋妾おむら〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 316p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167497095
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

生麦事件に揺れる幕末。売れっ子芸者のおむらは薩摩藩士の恋人のため洋妾となり、英国公使館に潜入した。果しておむらは間諜(=スパイ)として英国の動向を探ることができるのか?そして黒船を背景に強い圧力をかけてくる英国に対し、幕府と薩摩藩はどのような策をとるのか…維新前夜の日本外交を描いた傑作歴史長篇。

著者等紹介

杉本章子[スギモトアキコ]
昭和28(1953)年、福岡県に生れる。ノートルダム清心女子大国文科卒。54年、「男の軌跡」で第4回歴史文学賞佳作に入賞。その後も緻密な考証に基づいた時代小説を発表し、平成元年、「東京新大橋雨中図」で第100回直木賞を受賞。「信太郎八情始末帖」シリーズの第1弾「おすず」で平成14年度中山義秀文学賞を受賞した
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ドナルド@灯れ松明の火

19
杉本さん未読作品。幕末尊王攘夷騒ぎで、幕府と薩長の駆け引きと、横浜における島津藩が英国人を切り捨てた話・賠償金の駆け引きを絡め、息をもつかせぬ切迫した駆け引きは読ませる。島津藩は賠償したくないために状況を探るため葭町の芸者おむらを洋娼に仕立てて英国公使館に送り込む。杉本さんの時代考証は徹底していて、ぼやっと理解していた当時の幕府側の混迷ぶりや状況が手に取るようにわかった。下巻でさらなる進展を期待。お薦め2017/04/28

サンディK32

14
文久二年八月、かの有名な生麦事件に端を発する、おおよそ一年に渡る外交戦。知ってるようで全然理解してなかった内外の実情をドキュメントタッチで描き進む骨太な幕末絵巻です。各国外交官の緊迫した駆け引きと葭町の当時の処世事情とが面白くコントラストされてて引き込まれながら下巻へと続く…2016/01/17

ぺしみち

2
前置きが長かった。2018/01/27

goodchoice

1
杉本さんらしいしっかりとした筋立てと江戸末期の風景が紡がれている。感想は下巻読了後としたい。2016/08/04

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