内容説明
生麦事件に揺れる幕末。売れっ子芸者のおむらは薩摩藩士の恋人のため洋妾となり、英国公使館に潜入した。果しておむらは間諜(=スパイ)として英国の動向を探ることができるのか?そして黒船を背景に強い圧力をかけてくる英国に対し、幕府と薩摩藩はどのような策をとるのか…維新前夜の日本外交を描いた傑作歴史長篇。
著者等紹介
杉本章子[スギモトアキコ]
昭和28(1953)年、福岡県に生れる。ノートルダム清心女子大国文科卒。54年、「男の軌跡」で第4回歴史文学賞佳作に入賞。その後も緻密な考証に基づいた時代小説を発表し、平成元年、「東京新大橋雨中図」で第100回直木賞を受賞。「信太郎八情始末帖」シリーズの第1弾「おすず」で平成14年度中山義秀文学賞を受賞した
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