青春新書インテリジェンス
修復家だけが知る名画の真実

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  • サイズ 新書判/ページ数 195p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784413040822
  • NDC分類 724.9
  • Cコード C0271

内容説明

歴史的絵画の発見、2つあるサインの謎…修復の過程で出会った名画の秘密、偉大なる芸術家たちの素顔とは。

目次

第1章 絵画に秘められた物語(塗り潰されたキャンバスの裏側から現れたもの;X線調査で確認された歴史的名画の発見 ほか)
第2章 息詰まる修復の実際(画家が描いていった順番を調査する;科学の目で、絵の具の素材をつきとめる ほか)
第3章 修復で知り得た画家の真実(「傷ましき腕」に見る岡本太郎の創作の秘密;まるで水彩画のような油彩画の婦人像 ほか)
第4章 絵画をめぐる迷宮(贋作のいくつかのパターン;コローと言われた作品に見る贋作の実際 ほか)
第5章 西洋画家の隠された技法(デューラーが絵に込めた「象徴」と「意味」;ホコリをかぶり亀裂だらけのミレー ほか)

著者等紹介

吉村絵美留[ヨシムラエミイル]
吉村美術研究所・代表取締役。絵画修復家。1949年、洋画家・吉村明峰の長男として東京麹町に生まれる。国学院久我山高校卒業後、哲学者・谷川徹三、修復家・黒江光彦両氏に師事。明治記念絵画館の作品や、東京国立近代美術館収蔵の太平洋戦争画などの修復を経て、73年修復家として独立。以降、毎年フランスやドイツなどに渡り、修復技術の向上に努める。現在、ヨーロッパ・アメリカ・カナダなどの修復研究所と技術交流を重ねながら、日本のさまざまな美術館や画廊、コレクターの作品の修復を手がけている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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キムチ

13
こっそり覗く「プロの裏面」と云う面白さだった。時折、テレビなどで紹介される「遠赤外線で・・」に興味を持っていたので、カラー写真もついていて楽しめる。「ミレーは人気が出たのが最近」とかピカソ絵画に秘める彼の持病、ロートレックの駆け抜けた人生等、表面的に見てきた絵画にさらに深みが。 CMでモディファイされた「落ち穂拾い」や、アイコンにまでなっているムンクの絵。作家亡き後、うみだした筆を離れ、遥かに時間を経てこういった修復師の心技がそっとゆり起す事に畏敬すら感じた。2013/06/22

shiman

10
もうこの年齢で現実的ではないけれど、やってみたい仕事は、といわれると筆頭にあげるであろう絵画や文化財の「修復家」。装備と知識と資料と根気と経験と、油のみならず、印刷物からパステルまで、やってしまいましたではすまない真剣勝負。考えるだけで気が遠くなりそう・・・でもいいお仕事です。作品自体をあまり見ていないので、岡本太郎の白と黒、あと東郷清児をちゃんと観てみたくなった。2014/03/09

Akiki

6
絵画修復には芸術的センス以上に科学的知識が必要なんだとはじめて知りました モンチッチみたいになってしまったキリストさまも科学は大事だな~と思っていらっしゃるかも・・・などと思ってみたり(笑)不敬と言われるかしらん? 面白かったです。2013/01/22

舟華

5
ニュースでたまに、なんちゃって修復家か!と思うようなへんてこな修復を行った例が流れたりするくらいにしか修復家という存在の仕事を知らなかった。当たり前だけど作家によって使っている画材が違うだけではなく使い方が違う。それを様々な手段で読み解き、どのような修復の仕方をしていけばいいかを判断する修復家のお仕事のなんと奥の深い事か。素晴らしいお仕事。読みやすかった。2020/01/31

5
修復家とは、絵画の医者である!日本屈指の絵画修復家、その経験談と拘りの持論が謙虚に且つ自信に満ちて語られる。『修復には、芸術家の視点より科学者の視点、すなわち調査・分析、科学的専門知識・技術が要求される』。画家の癖・好み・画材の知識に加え、その感性の出口をも感知せねばならない。巨匠作品の隠された秘密が、痴話喧嘩盛んな隣家の日常の様に綴れる。荻須、不折の作品裏には?藤田の特殊な画材とは?ミレーの息子が行った贋作の手口とは?ピカソ、モネは視覚障害?などなどが愉しめる。愚生が知る隣家夫婦の秘密には及ばないが。2014/03/04

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