出版社内容情報
世界を動かす「イスラーム」の正体は、一つではない。
19世紀後半から始まった近代的グローバリゼーションは、伝統的なイスラームを解体し、国境を越えて競合する無数の「グローバル・イスラーム」を生み出した。通信と組織のメカニズムから読み解く、全く新しい宗教史。
「宗教のグローバリゼーションは、必然的に変容をともなう。しかし、これから論じるように、グローバリゼーションは単一で統合されたイスラームをもたらしたわけではなかった。そうではなく、グローバリゼーションによって、政治的なものも非政治的なものも含め、様々な信仰のあり方バージョンが出現し、拡がりを持つようになったのである。これがどのように起こったのかを知るために、本書では、一八七〇年頃からの近代的グローバリゼーションと並行して生じた、個人の活動家から組織、そしてついには国家に至るグローバル・イスラームの起源、拡大、そして勢いを増す多様化の過程をたどることにする。そうすることで、グローバル・イスラームがどこから来たのかという一見非常に素朴な問いに答えることができる。私たちが結果として目にするのは、単一のイスラームの「文明のブロック」がかたまってゆく様子ではなく、信仰の形態が変容し、競合することによって、より複雑な万華鏡を形づくっているさまである。」
(「序論」より)
原著:Nile Green, Global Islam: A Very Short Introduction (Oxford University Press, 2020)
【目次】
謝辞
序論
第1章 グローバル・イスラームとは何か
第2章 帝国、蒸気、印刷の時代のイスラーム
第3章 世俗的な世界秩序からイスラームを守る
第4章 イスラーム革命からインターネットへ
結論
訳者あとがき
図表一覧
用語解説
参考文献
文献案内
索引



