出版社内容情報
「本物の臨床とは何か」が、著者の長年問い続けてきた問題である。その現時点におけるひとまずの回答が、本書にいう「わが内なるエベレスト」である。河合隼雄との分析体験を通じてそれが詳しく論じられている。若いカウンセラーには目からうろこの落ちる思いがするであろう。
【著者紹介】
1929年大阪府生まれ。もと帝塚山学院大学教授。臨床心理士。著書に『心とは何かーカウンセリングと他ならぬ自分』(創元社 2012年)、『カウンセリング実践史』(誠信書房 2009年)など多数。
内容説明
カウンセラーとして過ごした50年から考えてきたこと、伝えたいこと。河合隼雄の思い出、山中康裕との対談も収録!
目次
1(カウンセリングは専門職である;現代若者論―まなじりを決して怒髪天を衝く;我と汝―カウンセリング的二者関係)
2(心に関する三つの話題)
3(河合隼雄先生の思い出;山中康裕先生との対談)
著者等紹介
氏原寛[ウジハラヒロシ]
1929年大阪府生まれ。元帝塚山学院大学教授。臨床心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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koke
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第5章のバイズ経験についての内容は機を見てまた読み返したい。2020/09/30
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0
現代若者論(第2章)における、永遠の少年→新人類→フリーター・パラサイトシングル→ニートという、社会世相の変化も踏まえた論考が手厚くて有難い。さらに言えば、著者本人の来歴にも永遠の少年性が割合に伺えて妙味。 --私の知る限り、永遠の少年の多くは塾の教師になっている。初期の少年たちが驚くほどの高学歴者であることはすでに述べた。…(略)いまは塾の教師でもおいそれとは口がかからない。老後の保障のあるところはほとんどない。--