内容説明
本書収録の二つの講演(『心臓の意識』と『世界のたましい』)においてヒルマンは、個人の分析にとどまらず個人を包む世界そのものを視野に入れたこころとたましいの問題を縦横に論じる。心臓をこころや意識や思考が定位する場と捉え、世界や事物の知を感受する感覚器官と象徴的に見なす、ユング派分析家の中でも異色の存在、魂の心理学の著者ならではの独特の世界把握が圧巻。
目次
心臓の意識(囚われたこころ(獅子のこころもしくは獅子心王;ハーヴィーの心臓 ほか)
美のこころ(カローン・カガトーンとユング;「別の状態(order)に移行すること」 ほか))
世界のたましい(アニマ・ムンディ)―世界へのたましいの回帰(こころの現実性(psychic reality)
世界のたましい ほか)