戦争はいつでも同じ

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  • サイズ 46判/ページ数 222p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784409241653
  • NDC分類 316.839
  • Cコード C0036

出版社内容情報

ユーゴスラヴィア紛争からウクライナ戦争まで



政治によるプロパガンダ、性暴力、難民、戦争犯罪法廷…

普通の人びとの日常はどのように侵食され、隣人を憎むにいたるのか。

ユーゴ紛争をみつめてきたジャーナリストによる、

誰もが無傷ではすまない戦争についての深い問い。



ウクライナの戦争を見守り続けてからというもの、我々は、より良い生活を求め重いリュックを背負う人々の悲痛な姿、砲撃、避難所、泣き叫ぶ声、重火器、荒廃した高層ビル群といった光景を、一九九〇年代のユーゴスラヴィア紛争と比較せざるを得ない。すべてが似ている。



実際に「同じ」なのだと考えている――政治的レトリックから恐ろしい赤裸々な日常生活に至るまで。数々の戦争シーンは再び我々に衝撃を与え、しばらく後に悲嘆をもたらすのみで、やがてその光景を日常の一部として物憂げに受け入れるようになる。



(…)



スラヴェンカ・ドラクリッチのエッセイは、深刻なテーマを直接的かつシンプルに執筆可能だと示すだけにとどまらず、反戦のあらゆる取り組みが重要であると気づかせてくれる――語り、記録し、記憶し、犠牲者の声に耳を傾け、彼らの運命を伝え、理性を育み、特に若い世代を、「我々」と「彼ら」という危険な二項対立から逃れられない民族主義から解放するために全力を尽くす必要がある。それを待つには及ばない。今すぐに行動すべきだ。この危険な分裂が解消されない限り、戦争は、目を覚ますことのできない悪夢のように永久に続きかねないのだから。

解説 マリヤ・オット・フラノリッチ

内容説明

ユーゴスラヴィア紛争からウクライナ戦争まで。政治によるプロパガンダ、性暴力、難民、戦争犯罪法廷…普通の人びとの日常はどのように侵食され、隣人を憎むにいたるのか。ユーゴ紛争をみつめてきたジャーナリストによる、誰もが無傷ではすまない戦争についての深い問い。

目次

戦争がはじまるとき
熊と飼育員の物語
三羽の鶏
私たちを罪から救う怪物
死のクローズアップ
ラブストーリー
未来までずっと残るはずだった橋
ウィーンでクリスマス・ショッピング
他者について、三人の独白
ベルリンの冷たい風―ナショナリズムはバルカン半島だけの産物ではない
悪党と化した知識人
沈黙を望まぬ女たち
ミロシェヴィッチとセルビア人、そしてほうれん草のクリーム煮
ビリャナ・プラヴシッチ、懺悔者にして嘘つき
決して届くことのなかった救いの手
犯罪の陰に女あり!
ラドヴァン・カラジッチvs.虫
いまだベオグラードへ旅立てない理由
誰がムラディッチの責を負うのか
「喉が渇いて死ぬなんて惨めだ」〔ほか〕

著者等紹介

栃井裕美[トチイヒロミ]
2003年~2007年セルビア共和国留学。2007年ベオグラード大学哲学部修士課程修了。2010年~2013年日本学術振興会特別研究員。5年間のシンガポール滞在の後帰国(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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syaori

73
ユーゴスラヴィア紛争に関するエッセイ集。語られるのは、父親の捕虜殺しの映像を見た娘のことや、難民となった女性たちなどについて。その中で何度も言及されるのは、戦争に加担してこのような悲劇を起こすのは狂人でも野蛮人でもない普通の人々で、彼らをそうしたのは「状況」なのだということ。ある母親は言う、息子は「とても優しいんですよ」。上官の命令、それを拒否する恐怖等から民間人を殺した彼と母親の悲劇から言えるのは、戦争はいつでも同じ、その中にいる人々の「考えていた人生のすべて」を「完全に変えてしまう」ということなのだ。2025/01/23

Nobuko Hashimoto

23
ドラクリッチの新刊が出るというので予約してうずうず待ち、届くなり一気読み。今学期、彼女の『ポスト・ヨーロッパ』を授業で輪読しているので、その次にどうかなと思ったが、残酷なエピソードも多く、ちょっときついかなぁ…/戦争を始めるには国民に心の準備をさせる必要があり、それには作家やジャーナリスト、詩人、歴史家が「傭兵あるいは真の狂信者として非常に使い勝手が良い」という一節が印象的。/WW2時に、7千人の子どもたちを救ったというディアナ・ブディサヴリェヴィッチのエピソードをもっと知りたい。2024/11/03

馬咲

6
ロシアのウクライナ侵攻を機に旧ユーゴ紛争関連のエッセイをまとめた一冊。前著『ポスト・ヨーロッパ』と通底しているのは、「戦争の犠牲者、目撃者の記憶を自分のものとすることは、人間を非人間化する戦争への抵抗」という著者の信念。これは戦争の犠牲強要の内実を市井の人々の視点で語るノンフィクション・ノベル形式の作品に特に表れている。民族感情を煽って「敵」の創出に勤しんだ各分野の知識人や過激なナショナリストに投票し続けた市民の責任に加えて、戦後世代の責任(親世代に過去を語らせ真実を追求すること)を問う言葉が胸に迫った。2025/04/22

V8おじさんと空飛ぶコロッケ

3
ユーゴ紛争についてのエッセイ集。ウクライナ侵攻を受けて、改め過去のエッセイを世に出すという形。何かしなければという使命感を強く感じる。 どのように戦争が始まり、戦時下で何が起こったのか、そして戦犯たちの顛末と、その後の人たちについての話。ウクライナでもガザでも、戦争はいつでも同じ。「自分」と「彼ら」という民族主義に陥らないようにするにはどうしたら良いのだろう。声を上げ続ける他ないというのが、無力感しか感じないが、それでもユーゴ紛争では、時間はかかったが一応は戦犯は裁判にかけられた。ほんの少しの希望。2024/11/09

Go Extreme

2
破滅的状況からの不可避 抑圧された記憶 狂った状況下の秩序と意味 匿名化の危険な兆候 異常でグロテスクな映像 無垢と残虐 ヘラク 変貌する戦争犯罪者 恐怖による犯罪 変身した戦犯 虫より小さいボシュニャク人 潜伏か庇護か ムラディッチ 生き延びた幸運 アドミラ スカーフとアイデンティティ 家のコーヒーへの郷愁 トラウマの夫 もう放っておいて 友の死 道徳心とは限らない知識人 知識人の負の役割 「何をしたのか」という問い 沈黙破る被害者たち 戦争は怪物 日常との断絶 母の嘆き 戦争はいつも同じ2025/05/16

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