エンタイトル―男性の無自覚な資格意識はいかにして女性を傷つけるか

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エンタイトル―男性の無自覚な資格意識はいかにして女性を傷つけるか

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  • サイズ 46判/ページ数 264p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784409241530
  • NDC分類 367.2
  • Cコード C0036

出版社内容情報

ミソジニーが守ろうとする男性の特権意識



女性へのハラスメントや性暴力ののち、あろうことか被害者側が非難される。なぜそんなことがまかり通るのか。鍵となるのは、自分は女性から与えられる資格があるという男性の特権意識と、それを守ろうと発動するミソジニーだ。政治家からインセル、医者、夫など数々の実例をあげながら、家父長制が一見弱まりつつある時代における女性嫌悪の現れかたを鋭く抉り出す。『ひれふせ、女たち』で話題をさらった著者による新たな力作。





「私たちは何に反対しているのかが明白なときに、よりうまく闘うことができる。」(本書より)





「合衆国のように法的・社会的に男女平等が(形式的で不十分であれども)実現されているような「ポスト家父長制」的社会において、ミソジニーが守ろうとしている「家父長制的な規範や期待」とはそもそも何なのだろうか。その答えとしてマンが本作で提示しているのが、資格(entitlement)である。その資格の具体例として本書では、称賛を得る資格、セックスをする資格、同意される資格、痛みの訴えを聞いてもらう資格、自分の身体のことを自分で選択する資格、家事労働をしてもらう資格、知識ある者として語る/聞かれる資格、権力を得るにふさわしい者とみなされる資格である。」(訳者あとがきより)



◎目次

第一章 消されない――特権を付与された男性の資格

第二章 自発的ではない――称賛される資格

第三章 例外ではない――セックスをする資格

第四章 必要ない――同意する資格

第五章 能力がない――医療への資格

第六章 手に負えない――身体を管理する資格

第七章 サポートされない――家事労働をしてもらう資格

第八章 想定されない――知への資格

第九章 選ばれない――権力を得る資格

第一〇章 絶望しない――少女たちの資格



謝辞 

訳者あとがき

内容説明

女性へのハラスメントや性暴力ののち、あろうことか被害者側が非難される。なぜそんなことがまかり通るのか。鍵となるのは、自分は女性から与えられる資格があるという男性の特権意識と、それを守ろうと発動するミソジニーだ。政治家からインセル、医者、夫など数々の実例をあげながら、家父長制が一見弱まりつつある時代における女性嫌悪の現れかたを鋭く抉り出す。―『ひれふせ、女たち』で話題をさらった著者による新たな力作。

目次

第1章 消されない―特権を付与された男性の資格
第2章 自発的ではない―称賛される資格
第3章 例外ではない―セックスをする資格
第4章 必要ない―同意する資格
第5章 能力がない―医療への資格
第6章 手に負えない―身体を管理する資格
第7章 サポートされない―家事労働をしてもらう資格
第8章 想定されない―知への資格
第9章 選ばれない―権力を得る資格
第10章 絶望しない―少女たちの資格

著者等紹介

マン,ケイト[マン,ケイト] [Manne,Kate]
1983年、オーストラリア・メルボルン生まれ。コーネル大学哲学部准教授。専門は倫理・社会・フェミニズム哲学

鈴木彩加[スズキアヤカ]
1985年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了。博士(人間科学)。現在、筑波大学人文社会系准教授。著書に『女性たちの保守運動』(人文書院、2019年、第20回大佛次郎論壇賞受賞)ほか

青木梓紗[アオキアズサ]
1982年生まれ。大阪府立大学大学院人間社会学研究科博士前期課程修了。修士(人間科学)。民間企業国内勤務を経て、海外勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

37
前作出版時から潮目は変わってきている。国連が「完全なジェンダー平等実現には、現在の進み具合だと300年近くかかる」と言って数年。女性が妊娠・出産する時点ですでに平等にはなりえないかもしれないが、多くの男性の意識も変わってきている。エンタイトルドー特権意識が長らく支配してきたものが徐々に崩壊してきている。性的に搾取されてきた女性も、立場の弱いフリーランスの漫画家も。声をあげ続けることが後進のためなら。娘たち・息子たちのために。そしてモンスターにこれ以上特権を与えないために。ぜひ読んでほしい一冊です。2024/02/16

愛玉子

29
「子宮外妊娠は中絶させるのではなく(略)子宮内へと再移植させるべき」これが2019年アメリカの議員の発言だというから目眩がしてくる。「妊娠中の身体がどのように機能しているのかをまったく知らず、学ぼうともせず、身体を管理する資格が自分たちにはあるのだと感じている男性が数多くいることは明らかだ」妊娠に限らず、無知なくせにそれを恥じることもなく上から『管理』しようとする。それは女性にとってただ不快なだけでなく、生命を脅かされる危険すらある。「女性が完全な人間であるという明白な事実を認めることは難しくはない。」↓2023/11/30

katoyann

16
新進気鋭の哲学者がフェミニズムの観点から男性特権に関して分析した本。アイラビスタ銃乱射事件に代表されるインセルのミソジニーや「#Me Too」運動のキッカケになった映画界のセクシュアルハラスメントを看過してきた男性の意識まで幅広く論じている。本書のキーワードはヒムパシーであり、それは性暴力加害に及ぶ男性に対して寄せられる共感や同情のことを指す。権力を有した男性の性加害を擁護して、時に被害者非難をしてしまうのは、家父長制の特権を遵守するためのミソジニーの発露だとする。事例がタイムリーなのでオススメです。2024/05/20

Olive

10
ミソジニーに続き、本書は性加害者の男への同情や憐れみであるヒムパシーをとりあげる。マンは、自覚されないが男性だけの資格に焦点を当て、正統性のない資格がミソジニー的振る舞いを引き起こしている合衆国の例を挙げる。女性にコード化された財は男性にコード化された財を奪わぬ様期待されている。この視点は、なぜ女性は家に縛られるのかという問いに答えるヒントとなるという。本書が明らかにするのは、自覚しない男性の資格が合衆国においてどのように作用するのかを論じている。さて、日本に当てはめれば何をとりあげ何が言えるか。 2024/07/07

brzbb

1
前作『ひれふせ、女たち――ミソジニーの論理』の出版が2017年、本書が2020年だけど、まさにいま日本で起こってることにも当てはまることばかり。数年ではなにも変わらないということか。シス男性の「女性にケアされセックスできるのが当然」という資格意識が、インセルによる無差別殺人や共働きなのに女性だけが男性の2倍も家事労働をしているという状況につながる。この資格意識が社会構造のどこからか付与されるシステムを壊さなければ、男女平等は実現しない。2024/01/26

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