内容説明
近年アジアで繰り返された「反日デモ」を見るたびに、多くの日本人はこう感じたのではなかったか。「なぜいまだに我々は憎まれるのか?」と。本書はその要因を、戦後日本の脱植民地主義の失敗と、グローバル資本主義による東アジアの成長、そしてそれらの事態に対する日本社会の徹底的な無知にみる。台湾に生まれ、日本で育った著者が、東アジア全域をフィールドに日本への複雑な感情を多様な切り口で描き出し、対話と和解への道を探る。
目次
序章 東アジアの反日主義(と親日主義)
第1章 ブルース・リーとゴジラが出会う時―帝国横断的なキャラクター、反日主義、反米主義、脱植民地化の失敗
第2章 「日本鬼子」―中国における反日主義の条件とその限界
第3章 恥辱の身体、身体の恥辱―「慰安婦」と韓国の反日主義
第4章 植民地時代へのノスタルジーまたはポストコロニアル時代の不安―「光復」と「敗北」のはざまにいるドーサン世代
第5章 “愛という名のもとに”―批判的地域主義とポスト東アジアの共生
第6章 もう一つの和解―親密性、先住民族性、そして台湾の異相
エピローグ 反日主義から脱植民地デモクラシーへ―東アジアにおける若者の抗議運動
著者等紹介
レオチン[レオチン]
荊子馨。1962年台北生まれ。カリフォルニア大学サンディエゴ校にてPh.D取得。現在、デューク大学アジア・中東研究学部教授
倉橋耕平[クラハシコウヘイ]
1982年生まれ。関西大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。創価大学文学部准教授
趙相宇[チョサンウ]
1993年ソウル生まれ。京都大学大学院教育学研究科教育学環専攻博士後期課程修了。博士(教育学)。立命館大学産業社会学部特任助教
永冨真梨[ナガトミマリ]
1979年生まれ。同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科博士後期課程修了。博士(アメリカ研究)。摂南大学外国語学部外国語学科講師
比護遙[ヒゴハルカ]
1996年生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程在籍、日本学術振興会特別研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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