台湾熱帯文学
象の群れ

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784409111925
  • NDC分類 923.7
  • Cコード C0397

内容説明

華人、植民者、侵略者、少数民族、共産ゲリラたちが躍動する熱帯雨林、無尽に交錯する河流、禽獣、植物の印象や寓意が鮮やかで生なましい。神話と伝説、史実が渾然となった艶美、神秘、浮幻、幽玄な伝奇物語。悲劇に見舞われた華人一家最後の男の子は、密林の奥へ向かっていく。ボルネオ島の「闇の奥」。

著者等紹介

張貴興[チョウキコウ]
1956年マレーシア・ボルネオ島生れ。1980年台湾師範大学英文科卒業。『象の群れ』で第二回時報文学百万小説賞の最終選考にノミネートされ、読者投票で第一位を獲得。中国時報開巻好書賞十大好書(中文創作類)、聯合報読書人最佳書賞(文学類)にも選ばれる

松浦恆雄[マツウラツネオ]
1957年生れ。神戸大学大学院修士課程修了。博士(文学)。大阪市立大学大学院文学研究科教授。中国文学・演劇(近現代)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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渡邊利道

2
56年にボルネオで生まれ台湾で作家として成功。本作は98年発表。濃密で過剰な密林の描写を背景に、一人の男の子の視点から、五十年代から七十大半ばのサフラク地方の歴史(移民と共産党ゲリラの戦い)を背景に、謎の多い家族史を、幻の象の一群を追う筋に沿って展開していく。マジックリアリズムともまた違う独特の筆致はむしろコンラッドやキプリングなどを想起させつつ、ポストコロニアルな感触を伝える。終盤の謎がほどけてゆくスピード感が驚くほどに爽快で新しい。2016/12/10

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