ロベルトからの手紙

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  • サイズ B6判/ページ数 213p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163905051
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

ミラノに流れ着いた人、ミラノに住む人、ミラノを出てゆく人。様々な家族の形とほろ苦い人生交差点を描いた大人の随筆集。イタリア半島じゅうを回り、まだ知られていない

この地の暮らしを見つけて皆に伝えていきたい。

そう思いながら住み続けて集めた、

〈イタリアの足元〉の話です。(あとがきより)



仕事で海外を飛び回る妻と離別した主夫。

無職で引きこもりの息子と暮らす老母。

弟を想う働き者の姉三人。



さまざまな家族の形とほろ苦い人生を

端正に描く、大人の随筆集。

内田 洋子[ウチダ ヨウコ]

内容説明

仕事で海外を飛び回る妻と離別した主夫。無職で引きこもりの息子と暮らす老母。弟を想う働き者の姉三人。さまざまな家族の形とほろ苦い人生を端正に描く、大人の随筆集。

目次

赤い靴下
曲がった指
紐と踵
私たちの弟
二十分の人生
流れ着いた破片
寝台特急
シーズンオフ
いつもと違うクリスマス
忘れられない夏
強い母
ロベルトからの手紙

著者等紹介

内田洋子[ウチダヨウコ]
1959年神戸市生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒業。通信社UNO Associates Inc.代表。欧州の報道機関、記者、カメラマンをネットワーク化してマスメディア向け情報を配信。2011年『ジーノの家 イタリア10景』で日本エッセイスト・クラブ賞、講談社エッセイ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

63
人の足、靴、足元、歩みをテーマに描いたイタリア人との出会いと暮らし13篇。〈イタリアの足元〉から見つめる内田さんの文章に、感心しながら読み終えた。表紙カバーは田島享央己作の「ヘルメスの足」の彫刻。11月に、日本橋三越本店で田島享央己木彫展があるので、ちょっと見てこようかなと思っている。2018/10/15

空猫

24
久しぶりの内田洋子サン。セクハラを承知で言えば女性の書くエッセイは家族ネタか井戸端会議を盛ったモノが殆どだ。著者ももちろん自身の体験からの話だが自分を切り売りしてはいない。関わったヒト、出来事だけでなく自分さえも俯瞰して観察しているのだ。それも愛情深いのにひどく冷静に。この独特の視点は彼女が40年もの時間を異国で夫も子も家も持たず独りで生き抜いているからだろうか。そして紡ぎだされる古くも美しい日本語は骨太でクセになり忘れた頃にふと手にしてしまう。[曲がった指][強い母]がお気に入り。あとがきも必読。2017/07/10

pohcho

16
陽気で明るいイタリア人のイメージとは違う、いろんな人生を切り取ったエッセイ集。「二十分の人生」初対面の外国人にこれだけの話をするってすごい。しかもたったの二十分間で。通りすがりだからこそかもしれないけど、そういうところがイタリア人らしいのかなと思ったり。寝台特急の話は学生時代に貧乏旅行でヨーロッパに行ったことを思い出しながら懐かしく読んでたら最後の展開に唖然とした。あとがきとてもよかった。これまで、たった一人で、自分の足を使って仕事をしてきた内田さんの誇りや矜持が伝わってくる。 2016/10/31

こかげ

15
内田洋子さんのエッセイ初めて読みました。掌編のなかに描かれるのは、イタリアの街並みや風景とともに、行き違った市井の人々のとある人生。それもどこか痛みを伴った人生の一コマを印象的に表出し、私たちに垣間見せてくれる。面白く読みました。2024/07/08

ジュースの素

8
あとがきを読み、表紙の意味を知る。足に羽が生えた彫刻。13の実話が素晴らしい。内田さんの「見る目」には毎回感動する。イタリア各地の普通の人々の心根までが手に取るように解る。自分もその地に住み、いっぱしの隣人になった気がしてならない。2020/04/02

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