内容説明
吉良邸の内偵がなかなか進まず、討ち入り期日が決まらないため浅野家遺臣たちの焦燥は日ごとつのり、そうした彼等の隙をついた黒鍬者の謀略によって、またひとり、またひとりと脱盟者も増えていった。さらに雑賀忍群の活躍でようやく吉良邸見取り図が完成、討ち入りが12月6日と決まったものの、この計画を黒鍬者小頭・疾風之介に事前に察知され、潰されてしまう。さまざまな駆け引きが続くなか、元禄15年12月15日未明、とうとう討ち入り本番を迎えることに…。そしてそれは、黒鍬者と雑賀忍群との死力を尽くした闘いのはじまりでもあった。