出版社内容情報
かつての空手のライバルが、刑事と暴力団員として再び雌雄を決する!――警察小説の名手が放つ、渾身の格闘ハード・アクション。
内容説明
検挙する可能性のある暴力団員が、かつての空手のライバルだと気づく刑事(「花道」)、汚職に手を染めた政界の大物から脅しをかけられる空手師範(「非道議員」)、やむにやまれず売春組織と対峙するベテランのスタントマン(「血と埃のバラード」)…。闘う男たちの静かな熱情と迫力満点のアクションが読む者の胸に迫る、重厚かつ、切れ味抜群の傑作短編集。
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年にデビュー。警察小説の人気シリーズを数多く手がける。99年より空手道今野塾を主宰、臨場感溢れる武道小説にも定評がある。2006年『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞、08年『果弾隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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緋莢
21
「武道なんて、生きていくうえで、クソの役にも立ちゃしませんよ」居酒屋で酔った相棒の刑事・吉倉がそう言った。「何があった?」と聞いた私に吉倉は検挙間近の暴力団員が、かつての空手のライバルだったという事を話し出して・・・(「花道」)空手や格闘技など闘う男たちの姿を書いた8編を収録した短篇集。2017/05/14
金吾
18
武道家たちの話です。著者も武道をしているので描写がリアルであり、またテンポがよく面白かったです。2020/12/11
あまみ
16
私が読んだ今野さんの初めての分野。格闘を描いた短編集。空手ものが主体。私立探偵、空手道場主、柔術家、スタントマンが活躍する。最後には勝つのだろうと思うので安心して読めるが、格闘シーンの描写は読みごたえがあった。他の警察もので、こんな強い刑事を登場させていないのかな。刑事がスパースターだとかえって面白くないのだろうな……。2022/08/22
Kaz
16
久々の今野敏作品。空手を中心とした格闘技の描写のうまさは相変わらず。読みやすくて読み応えのある短編集でした。スタントマン黒田の3編がお気に入り。2018/09/10
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12
久しぶりの今野さん。学生時代に格闘技が好きだったからよく読んだなぁ。昔に戻ってちょっとワクワクしながら読めた。面白かった。2017/05/24