実業之日本社文庫<br> 霧の城

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実業之日本社文庫
霧の城

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  • サイズ 文庫判/ページ数 405p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784408551784
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

美濃国岩村城を攻める武田の猛将・秋山善右衛門は、無血開城を促すため、岩村の女城主・おつやの方に一通の書状を送る。そこには和議の条件として、おつやと夫婦になりたいという驚きの申し出が書かれていた。和議を受け入れるか悩むおつやだが…実話を基に、織田と武田の熾烈な戦いと、その後の二人の知られざる運命を描く感涙の歴史秘話!

著者等紹介

岩井三四二[イワイミヨジ]
1958年岐阜県生まれ。一橋大学卒業後、会社勤務を経て、96年『一所懸命』でデビュー。2003年『月ノ浦惣庄公事置書』で第10回松本清張賞、『村を助くは誰ぞ』で第28回歴史文学賞、08年に『清佑、ただいま在庄』で第14回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんごろ

155
尾張は織田信長方の女城主おつやの方、甲斐は武田信玄方の武将である秋山善右衛門の岩村城を舞台にした歴史恋愛小説というべきか。お互いの思惑があっての政略結婚ではあったと思うが、会っているうちに、互いに惹かれあい、愛が育み、もうそれは立派な愛だった。善右衛門は不器用だがおつやの方を想う一途な優しさ、おつやの方は凜として気高く相手を尊重する優しさがあり、戦国の世でなければ、いつまでも仲の良い夫婦であったと思う。読了後、“切ない”という霧が脳内にかかった。なんとも哀しくもあり切ない物語だった。2022/01/31

ポチ

47
岩村城のこの事は知ってはいたが、改めて読むと戦国の世に翻弄されたおつやの方が哀れにも思え、また戦国の女性らしく芯の通った姿に気高さを感じます。秋山虎繁もいい漢ですね。2021/12/18

Porco

24
武田と織田が争った岩村城を舞台にした歴史恋愛小説。信長のおばでありながら、武田の将と結婚した女性の、不安定な立場が読ませどころでは。その夫となった男も魅力的ですが。2018/06/07

スー

19
甲斐の猛牛秋山虎繁と織田信長の叔母で岩村城の女城主おつやの悲恋物語です。ウィキペディアを見て初めて知ったのですがおつやは3回も政略結婚していて虎繁との結婚が4度目なんですね、自分の人生を勝手に決められ振り回されたおつやの悲しみと意地に感動させられました。岩村城には虎繁が連れてきた甲斐衆と信濃衆伊奈衆と地元の遠山衆とおつやについてきた尾張衆が居て、彼等を纏め、領民の安全と生活に影響する流通路の確保、前線の将の苦労が感じられます。町に訪れる商人や商品の数と値段で簡単に領民達に状況を知られてしまい不安が広がる2018/11/09

sin

12
のぼうの城のような感じ。大きな合戦の日陰のような地味目の戦。信玄の都への道の別働隊、東美濃の岩村城へ侵攻して奪取。そして再び織田に攻め落とされる城。城主となった秋山善右衛門と元城主の後家おつやが夫婦となりどのように話が進むのかと興味深く読めました。あんまり知らない武将の働きを知るのも楽しいものですね。2014/09/08

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