内容説明
大型スーパー“デイリータウン”のマネージャー袖山剛史は、クレーマー・岬圭祐、万引き常習犯「マンビー」という二人の敵と闘っていた。激化する岬との対立関係といやがらせに限界を感じ始めた袖山の前で、ついに殺人事件が発生する…。最終章で物語は突如変貌!あなたは伏線を見破り、真相にたどり着けるか?―。
著者等紹介
黒田研二[クロダケンジ]
1969年三重県生まれ。信州大学経済学部卒業。2000年に『ウェディング・ドレス』で第16回メフィスト賞を受賞しデビュー。小説以外にも、ゲームのコミカライズやゲームソフトの執筆など多分野で活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
57
陰湿なクレイマーと万引き犯に悩まされる大手スーパーに勤める主人公。その闘いはやがて凄惨な猟奇殺人事件を引き起こす。これは「えっ!何?」という感じで正直騙されました。昨今の行き過ぎた感のある、お客様至上主義も皮肉っているようで中々面白かった。真逆の探偵役となる青年のとぼけたキャラも良かったです。2016/02/16
koma-inu
55
モンスタークレーマーの岬に困り果てていた、スーパーのマネージャー袖山。自分の恋人が残忍に殺され、岬が犯人ではないか、と疑い出す。クレーマーの描写が詳しく、ムカムカー!という気持ちになります。終盤は、黒田さん十八番の騙し逆転劇。やや途中描写が少なかったので、気づきにくいですが、一応作中にヒントあり。実際今も、本書のようなクレーマーや万引き犯、いるんでしょうか。強く出れない接客は、辛いですね・・・2022/10/22
ま~くん
53
スーパーのマネージャー袖山は万引常習犯とクレーマーに連日悩まされていた。ブチ切れてもおかしくない極限状態に追い込まれた時、殺人事件が発生する。被害者は袖山の彼女。彼がプツンと切れてからの怒涛の展開は圧巻。犯人を突き止めた袖山が取った行動とは。読後最初の感想は昔読んだ「湖底のまつり」。個人的には理解不能、あり得ない。犯人の思考が理解出来ない自分はまともなんだと思う。日本人は「人に迷惑をかけてはいけない」と小さい頃から教えられて育った人が殆ど。でも本書の中盤迄は胸糞悪い事この上ない。結末は好みが分かれそう。2022/03/10
W-G
48
初黒田作品。ウェディングドレスも買ってあるけどそちらはまだ未読。コレもうちょっと話題になってもよかった作品な気がします。人は選ぶけど、どんでん返しの傑作!みたいな煽りで話題になった他の新本格の作品と競べても遜色ないと思うのですがどうでしょう。最高に好きな系統ではないのですが、良質で面白かった。2016/05/01
ジンベエ親分
47
「カンニング少女」がけっこう面白かったので、手にとってみたのだが…。恐ろしくアクロバティックでトリッキーなミステリー。決定的な一文を目にした時は「…………へ?」って反応しかできんかった(笑) で、改めて読み返してみると、またえらく綱渡りな…。「ちょーっとアンフェアなんじゃないかい?」とクレームを付けたくなるな、これは(笑) ネタバレになるので詳しく書けないが、すごく際どくて無理っぽいロジックはたちょっと見逃せない。驚愕して読了したままだと「超一級のトリック!」と思いかねないけどね。なんせ驚愕度は超ド級w2018/12/20
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