出版社内容情報
父の名は、徳川家康。
長篠、関ヶ原、大坂の陣……
宿命を背負った〈天下人の息子たち〉の
絶対に負けられない戦い――!
松平信康
結城秀康
徳川秀忠
松平忠吉
松平忠輝
『九十三歳の関ヶ原』著者、渾身の歴史小説!
父の背を見て、子は闘う――。
偉大なる父を持った息子たちは如何なる運命を辿ったのか――
松平信康――長男。母・築山御前、妻・五徳との嫁姑、夫婦関係が悲劇を…(「切腹」)
結城秀康――次男。双子で生まれ、家康の命で太閤秀吉の養子となるが……(「捨子宰相」)
徳川秀忠――三男。関ヶ原に遅参し、家康が面会を拒んだ真の理由は…(「汚名返上」)
松平忠吉――四男。一番鑓の功を上げるため井伊直政が取った謀とは…(「抜け駆け」)
松平忠輝――六男。家康から勘当され、謀反の罪を背負わされる――(「謀反や否や」)
内容説明
偉大なる父を持った息子たちは如何なる運命を辿ったのか―。長篠、関ヶ原、大坂の陣…宿命を背負った“天下人の息子”の戦いと激烈なる生涯!
著者等紹介
近衛龍春[コノエタツハル]
1964年生れ。大学卒業後、オートバイレースに没頭。通信会社勤務、フリーライターを経て『時空の覇王』でデビュー。戦国武将の生きざまを数多くの史料を駆使し劇的に描ききる筆力に定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ブルちゃん
32
表紙がかっこいい‼‼それに天下人の息子達、それぞれの運命、、、読むっ🤨💪信康、秀康、秀忠、忠吉、忠輝。いやー重厚であった。重厚すぎて入りの信康と終わりの忠輝で睡魔。秀康、忠吉は少々思い入れがあったのもあり、良かった。ここまで父親がでっかいと、普通の親子の愛情はなくなるのかなあ。時代なのかなあ。本当はどうなのかなぁ。2023/06/06
HaruNuevo
7
血筋と銘打たれてはいるが血脈の話ではなく、家康の息子たちの話。二代将軍秀忠の神経の細かさは、おそらくは父家康譲りのものだったのだろう。 興味深く読んだが、結局は大河ドラマ便乗の一冊かな。2023/05/15
なごみ*こはる
6
☆☆ 今年の大河ドラマは観てないけど、今年の顔という事で?書店には家康がらみの本がたくさんあります。その一冊を読んでみました。家康の息子たちの生涯が描かれた作品。個人的に家康にはよいイメージはないけど、殊更に厳しく非情に描かれているためか、、やっぱり家康の事は好きにはなれないと思いました。偉人はどの目線でみるかで、伝わりかたも変わるものだな、とも。作品全体的に戦の描写が詳しすぎて、私には少し難しかったです。2023/08/06
ハッピー
2
【図書館】ダ・ヴィンチの新刊情報で気になった久しぶりの近衛龍春さん.家康の息子の長男松平信康,次男結城秀康、三男で徳川二代将軍の秀忠,四男松平忠吉,六男松平忠輝の十一男のうち5人の息子をピックアップした連作短編集.父である家康や兄弟に対する気持ちがそれぞれの立場で描かれていて良かったです.2023/05/25
安土留之
2
「鳴くまで待とう」のイメージの家康は忍耐の人という印象だけど、信康、秀康、忠輝などの短気で豪胆なイメージの息子がいる。どうしてだろうと読んでみた。 巻末に膨大な数の参考文献が掲載されており、著者の時代考証力はすごい。古文書、つまり原典資料を直接読みこなして書いているようで、事実にもとづいて丹念に家康の息子たちを描いている。 でも、資料に基づきすぎているので、小説として、想像力をめぐらして、それぞれの人間像を描いているわけではない。歴史書を読んでいる感じがした。 2023/04/30