出版社内容情報
朝テレビつけたら、ウチの会社買収されてた!
社名変更、リストラ、技術流出、働き方激変……!?
怒濤の企業買収ヒューマン・コメディ
「花森石鹸」が、外資系企業に買収された。激務に耐えるベテラン、合理化を求める若手、葛藤するシングルマザー、謎多き新社長――モチベーションも立場も世代も違う両社の社員たちは、この激変を乗り越えられるのか。
愛社精神満点の総務部員・真柴忠臣(35歳)の奮闘の行方は!?
一気読み間違いなしの、胸熱お仕事小説。
装画/山本さほ
内容説明
「花森石鹸」が、外資系企業に買収された。激務に耐えるベテラン、合理化を求める若手、葛藤するシングルマザー、謎多き新社長―モチベーションも立場も世代も違う両社の社員たちは、この激変を乗り越えられるのか。愛社精神満点の総務部員・真柴忠臣(35歳)の奮闘の行方は!?怒涛の企業買収ヒューマン・コメディ。
著者等紹介
額賀澪[ヌカガミオ]
1990年、茨城県生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒。2015年に『屋上のウインドノーツ』で松本清張賞を、『ヒトリコ』で小学館文庫小説賞を受賞し、デビュー。その他著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kou
182
現在の自身の状況と重なる部分があり、人ごとと思えず感情移入して読んでしまった。買収や合併ってホントに大変だと思う(汗)。ベテランと若手の溝や、特定の部署の発言力の大きさ等、どの会社にも当て嵌まる問題が描かれており興味深かった。2022/05/25
R
163
お仕事小説。中小企業の古参メーカーが、新鋭の外資メーカーに買収されるすったもんだを描いたコメディタッチの内容なのだが、キャラクタと展開のコテコテ感が楽しく、ドラマを見ているような感じで楽しめた。結構ありそうだなという展開と期待どおりともいえるようなドタバタが楽しく、ご都合展開だけど、ゆるく楽しめるのでそれでよいと思わされる内容だった。こんなにうまくなるかなということではなく、こういう状況や人の姿はありそうだなというところが面白いと思った。そして、こうあればいいなと思えるのもよかった。2022/07/18
まちゃ
163
突然外資に買収された老舗企業側の人々から見た胸熱お仕事小説。現実はもっと厳しいんだろうけど、それでも混乱、反発、そして協創の様子が分かりやすく描かれていたと思います。面白かったです。自分は榊原課長世代。「自分が汗をかくことで問題が解決するなら、それが一番楽なんだよなあ...」まさにこれだ。もう考え方を変えなければいけないんでしょうね。あー、早くリタイアしたい。2022/06/03
kotetsupatapata
162
星★★★☆☆ タイトル通り、ある日突然外資系企業に買収された老舗石鹸メーカーの悲喜交々の話し。 ライトな語り口で特段高度な専門用語が飛び交う訳でもなく、総務部の主人公 真柴忠臣の奮闘を軸に、ラストも比較的穏やかなハッピーエンド。 それ故少々物足りなかったり、「現実の企業合併なんてこんな甘いもんじゃない」という感想も出そうですが、そういう御仁には真山仁や高杉良の作品をお薦めします😅 登場人物が多いのは仕方ありませんが、もう少しキャラクターを掘り下げて欲しかったです。 特にターナー社長の過去など2022/09/03
のぶ
162
サラリーマンの経験のある人なら、本作の事態は誰もが共感できると思う。花森石鹸の総務で勤務する真柴忠臣は、ある日突然外資系企業に買収されることを知る。花森石鹸は長年老舗として皆に愛されている商品を出していた。その日から花森石鹸の混乱が始まる。失踪する社長、鳴り止まない電話。親会社となる外資系企業からは次々と社員が送り込まれてくる。文章はコメディタッチで書かれているので暗さはないが、愛社精神に溢れていた物語だった。池井戸潤さんの作品にも通ずるところがあるなと感じた部分もあった。面白かったです。2022/04/03