晴れた日には鏡をわすれて (改訂新版)

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  • サイズ B6判/ページ数 300p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784408535838
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

誰もが眉をひそめるような容貌をもつ牟田口アカネは、二十一歳にして人生に失望していた。隠岐の島後にある民宿で働いていたアカネは、クサカゲという客に得体の知れぬ運命を感じる。クサカゲは人間の外見を自在にかえ得る、世界的な形成外科医であった。彼は自らが死を希求していることを打ち明けた上で、途方もない計画をもちかけた。アカネは断崖で自殺を装って姿を消す、自ら選んだ容貌にかえた後、別人として新たな人生を生きるのだと―。究極のラブ・ホラー!「整形して美女になったわたしは、幸福をつかめたか」。五木寛之の恋愛冒険小説。

著者等紹介

五木寛之[イツキヒロユキ]
1932年福岡県出身。早稲田大学露文科中退。66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞を受賞しデビュー。67年『蒼ざめた馬を見よ』で第56回直木賞受賞。76年『青春の門』で吉川英治文学賞受賞。仏教、歴史、美術、音楽、日本人論ほか多岐に渡る文明批評活動により、02年菊池寛賞を受賞。各文学賞選考委員も務めるなど、日本を代表する小説家の一人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆみねこ

69
久しぶりの五木先生、読メ登録のはるか昔は良く読んでいました。読友さんの感想から手に。これは引きこまれて一気に読了。隠岐の島後の寂れた民宿で働く醜い娘が、死ぬために宿を訪れた天才的な形成外科医クサカゲと出会って、別の人生を生きると言う物語。百田さんの「モンスター」と比較されている方もいらっしゃいますが、私もこちらに軍配を上げたいです。お勧め本!2015/06/14

まるる

59
百田さんのモンスターの感想から読友さんにオススメされて読了。五木寛之を読むのは3年ぶり。やっぱり五木さんの小説は面白い。主人公の行動は「運命への挑戦」「人間の条件への反抗」だとあとがきにあったけど、美しく生まれ変わった後、旅を通して人間のあり方、生き方を突き詰めて考えていく彼女は、まるで修行僧のように感じました。五木さんは彼女を通してご自身の哲学を語ってるんですね。とても面白かったです。2015/06/02

キムチ

54
生来の外見に劣等感を抱くアカネ。心ブスとも言える日々の中、猛男の荒さには不条理な想いで引きずられていた。働いている民宿の客、形成外科医クサカベに引かれるように生まれ変わる途へ踏み出す。外観はもとより、言語、思考スタイル等。海外で穏やかな日々の中、まるで挿し木のように注入されていく内観。誰もが瞠目する外観を手にしたアカネがみた世界観は?素晴らしい作品、20年ほど前のものだか時を経ても語り伝えられるべき哲学が溢れている。五木氏の宗教感が平易な会話の中で結実しているかのように。折に触れて、再読価値ある名作。2015/05/19

25
どうしたって比較したくなるあちらの作品は終始『女』を武器にしていた。女性の整形の話という点では同じだけれど こちらはもっと 内面的な所に焦点を絞っていて見た目の美しさとか精神的な豊かさとかを考えさせられる内容でした。おもしろくて一気読みでした。2011.02.25改訂版2015/07/20

きいろ

25
モンスターを読んだ後、読書メーターで教えていただき読んでみた。同じように整形を題材にしているけれど、こちらの方が好きかも。内面も美しくなるよう努力しているからだろうか。それとも整形に至るまでの道が違うからか。今後の彼女がどう生きるのか、まだ読みたいと思った。2015/04/28

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