命に値段つけます

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  • サイズ B6判/ページ数 293p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784408535142
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

両国橋近くで質屋を営んでいた角田小太郎は、友人の巡査の死や新興商人・安田善次郎との出会いを機に、庶民のための「人命保険」結社を立ち上げた。しかし、「宵越しの金は持たない」江戸っ子たちに生命保険の精神を浸透させるには、いくつもの災厄と困難に立ち向かわねばならなかった―明治はじめ、生命保険の黎明期を描き、近代日本に芽吹いた「保険」の真髄に迫る著者渾身の歴史長編。

著者等紹介

渡辺房男[ワタナベフサオ]
1944年、山梨県甲府市生まれ。東京大学文学部仏文科卒。NHKディレクターを経て、現在(株)NHKエンタープライズプロデューサー。1999年『桜田門外十万坪』で、第23回歴史文学賞を受賞。同年、『指』で第18回世田谷文学賞(小説部門)受賞。2001年『ゲルマン紙幣一億円』で第15回中村星湖文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シュラフ

1
明治初期 共済制度創設に奮戦する男の物語。友人の死、そして残された未亡人と遺児への思いから共済制度に取り組む。生命保険と共済制度の仕組みの違いがよく描かれている。死亡時にお金を払うのはどちらも同じであるが、年齢などで生存確率をもとに掛金算出するのが生命保険で、生存確率に関係なく掛金一律とするのが共済制度。共済五百名社や明治生命保険など具体的に両者の違いが書かれている。男がつくった会社は掛金と支払の収支が合わずに清算となるが、男の「残された人をなんとかしたい」という相互扶助の精神こそが保険・共済の主旨。2012/12/09

Tao Yamamoto

0
日本での生命保険の創世過程を描いた歴史経済小説。

0
人というものは人情も大切だけど、お金に対する欲も適度に持っていないといけないものだと思った。自分にお金がないといくら人助けをしたいと思っても出来ることに限りはあるし、自分がそこそこの生活を出来て初めて他人を思いやることが出来るんだと思う。特に商売は商売として割り切ってやっていくのも必要なんだろうな。しかし主人公の情の厚さや、手に負える範囲で周りの人たちを当然のように助けるという、現代ではあまり感じることの出来ない人とのつながりというのもすばらしいと思う。2011/06/18

市川晴美

0
生命保険の黎明期を楽しく読む事ができました2022/08/06

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