内容説明
スーパーカブを駆って日本一周をつづける、十九歳、浪人生のひと夏の物語。旅先での友情、憎悪、つかの間の恋…花村文学の旅立ち。
著者等紹介
花村萬月[ハナムラマンゲツ]
1955年、東京生まれ。’89年、『ゴッド・ブレイス物語』で第2回小説すばる新人賞を受賞し、作家デビュー。’98年、『皆月』で第19回吉川英治文学新人賞、同年、『ゲルマニウムの夜』で第119回芥川賞を各受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
人間万事塞翁が馬ZAWAZAWA
47
私が16歳の頃は、高等学校公認で原付免許が取得できた。それ以来3O年余りのバイク人生がある。「たびを」をフェイスブックの投稿で、女にもてまくり日本一週をカブでする小説と書かれていた。読後の感想は本質から外れていると感じた。ま、感想は人それぞれだからいいんですが!「たびを」は1000頁を越え長編ですが飽きずに最後まで読めました。 この小説は必ず再読するだろう!と強く思う。 花村萬月の小説は中年のおっさんを気持ちよく酔わす麻薬のようなアジがある。2017/07/23
まるぷー
28
二浪中の谷尾虹児、同級生でヘルス嬢の野島モモの死に傷心、彩香への贖罪。そんな沸々とした日々を過ごすときに賀曽利隆「極限の旅」に魅せられ、スーパーカブで日本一周の旅に出る。東京から時計回りに東海、紀伊半島、四国、南九州から北上、山陰、北陸、東北、北海道一周、東北太平洋側南下、房総半島を抜ける約3ヶ月の旅。途中、何人もの男女のライダーと出会い、行動を共にする。そして、友情も芽生え、束の間の恋も経験。伊良湖岬で出会った優子との京都での一ヶ月の生活が印象深い。いろんな経験が虹児を成長させた旅だったんだなと思った。2023/01/18
あつひめ
24
やっと…読み終えました。読み終えてホッとしたのが正直な気持ちです。日本一周…一周し終える時に何かが変化している…とでも期待しているのか?ひたすら走る。雨の日も風の日も…その根性は頭が下がる。でもね~、一期一会の恋はどうも…惚れっぽくてすぐにしたくなる「若さゆえ~」と言うことでしょうが。旅の風景はよかったけど、気持ち的には共感できず、苦しい1000ページだった。この本を読んで旅に出たいと思う人、ここまでうまい話はないと思って出かけないと…痛い目にあいますね。気を付けましょう。それにしても長かった…。2011/07/07
Kenichiro Morioka
5
この人の本は愛と暴力なんで生理的に受け付けない人が多いがはまるとはまる。ただこれは異作でまず1000ページ超で拒否反応が起きるだろうが(笑) スーパーカブで日本一周する『水曜どうでしょう』かよって言いたくなる。 こっちが先なんだけどね。19歳の青年が成長する様と人と人の触れ合いが 皮肉交じりで描かれている大好きな作品。おじさんたちは主人公のこういう青臭いのがだいすきだぁー。 2012/05/20
まちゃ
3
男の願望でしょうね。 女性の立ち場からすると、不快な内容も見られました。 もう少しバイクの旅の記載が充実してればな〜 男同士のやり取りは羨ましい部分が多かったです。 2017/06/30
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- 和書
- 脳はこの1冊で鍛えなさい