内容説明
定年間近の天野大作警部補は、東京郊外の花田駅西口にある警察署に勤務している。西口側は小さな飲食店が多く、その中心にはコリアン・タウンと呼ばれる韓国人が住む一画があった。不法滞在者が多数おり、暴力団もこの町を食いものにすべく集まってきて闇の部分の気配が濃い。しかし、大作はこの町が好きだった。そんな大作に、韓国人三世の金森三郎部長刑事が新たな相棒となる。二人は“闇”と対決すべく…。
著者等紹介
生島治郎[イクシマジロウ]
昭和8年中国上海生まれ。早大英文科卒業後、早川書房に入社。「エラリイ・クイーンズ・ミステリー・マガジン」編集長をつとめた後、独立。『傷痕の町』で本格的ハードボイルド小説を日本で確立した。42年『追いつめる』で直木賞を受賞。テレビの人気番組「非情のライセンス」の原作「凶悪」シリーズなど、意欲作を次々と発表。また再婚のいきさつを描いた私小説『片翼だけの天使』は話題を呼んだ。平成元年~2年日本推理作家協会理事長
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