内容説明
朝鮮王朝の27人の王が治めた520年間に起きた、王宮の人々を震撼させた7つの大事件を徹底検証。その背景にある、儒教精神と王族の理想との軋轢や葛藤、王権の継承者たる世子選定の非情さが招く宿命的な血族の争い…。王や王妃たちが後世に託したかった夢を垣間見せてくれるドラマ演出の妙に注目すれば、絶えば塗り替えられた歴史の陰に埋もれた人びとの真実が見えてくる。著者・康熙奉による渾身の最新作。ドラマ関連の歴史人物辞典も便利。
目次
序章 韓国時代劇がますます面白くなってきた
第1の事件 王子の乱
第2の事件 非情な王位強奪
第3の事件 復讐クーデター
第4の事件 仁宗毒殺疑惑
第5の事件 光海君を追放
第6の事件 餓死した世子
第7の事件 まさかの男が王に!
著者等紹介
康熙奉[カンヒボン]
1954年東京生まれ。両親が韓国・済州島出身の在日韓国人二世。東洋大学工学部建築学科および日本大学文理学部史学科卒業。韓国の歴史・文化・スポーツや社会問題を描いた著作が多い。現在は韓流エンタメ総合誌「愛してるっ!!韓国ドラマ」(隔月刊)の編集長を務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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再び読書
33
韓国時代劇の王道の朝鮮王朝のガイドブック。特徴的な事件をドラマと重ね合わせて説明してくれるので、非常に分かりやすく面白い。トンイの子である英祖の子供を餓死させる下りが、印象的で、これだけ周りの全てが敵に回ると死は免れないのかと思うが、やはり米びつに閉じ込めての餓死はいただけない。また末期の哲宗の生い立ちからくる学の乏しさも象徴的な事実に思える。結局王の傀儡さが目立ち、今の日本の政治家、役人の様な己の事しか考えていない身勝手さが目につく。2016/07/05
ちくわん
16
2012年5月の本。朝鮮王朝(1392年~1910年)をひとっ飛び。初代王からなぜか25代王までを巡る。(なぜか26代、27代は記述なし)昔のこととはいえクーデターの連鎖。王朝だけをみていると、そんなものなのか。本書だけでは、落ち着かない歴史の断片しかみることができない。本書に登場する「朝鮮王朝実録」を読めばいいのか?2021/04/03
文章で飯を食う
5
トンイが面白かったので、読んで見る。権力闘争と世継ぎの話ばかり。まぁ、それなりに面白かった。2015/07/28
Punk!Punk!Punk!
2
トンイに続き、イ・サンにハマる。現在朝鮮歴史に興味を馳せる。本書もそうだが、スポットは大体同じ所に当てられ、似たり寄ったりの感も無きしもあらず。王朝が500年続いた事は凄いが、どの時代世代でも権力争いと世継ぎ問題があった事に考えると進歩なき事が政権維持には必要不可欠の様に思えてしまう。宮廷内で国の政が決まり、その中での権力闘争を繰り広げる 狭義な世界観で国政が動く。それに明け暮れ慣習維持が国体維持となり、足踏みを繰り返す。日韓併合が無く、王朝が維持されていたら 今の韓国や北朝鮮はどうなっていたのだろうか。2015/04/12
カタバミ
2
李氏朝鮮の王室を順番に書いてあったので、何があってこうなったのか、など、わかりやすかったです。