出版社内容情報
「進学校にも行ける」という担任の声をよそに、竹雀農業高校へ入学した夢生。大学進学を目指せば、母さんに負担をかけると思ったからだ。牛に惹かれ、実習用の牛のお世話をする「牛部」へ入部する。日本の乳牛の99%を占めるというホルスタイン種。夢生の体の三、四倍はありそうな大きな牛たちとの生活が始まる――。
内容説明
竹雀農業高校に進学した夢生は、「牛部」に入部した。実習用の牛の世話をする部活動だ。
著者等紹介
堀米薫[ホリゴメカオル]
農業(稲作、和牛、畑)&林業をしながら創作活動中。『チョコレートと青い空』(そうえん社)で日本児童文芸家協会新人賞、『あきらめないことにしたの』(新日本出版社)で児童ペン大賞受賞。日本児童文芸家協会会員。全国児童文学同人誌連絡会「季節風」同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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雪丸 風人
11
主人公は動物大好き少女。農業高校に進んだ彼女が世にも珍しい牛部に足を踏み入れて、乳業にどっぷり浸かるストーリーです。異世界ばりにユニークな青春は新鮮そのもの。搾乳のために母牛と子牛を引き離したり、農業という視点で経済性を失った牛を「送る」くだりは衝撃でした。一方でギリギリの経営を強いられる農家の切実さも十二分に伝わってきました。生涯を人間に捧げる牛たちに敬意を払いつつ、彼らと真剣に向き合う農家を応援するためにも、感謝の気持ちで乳製品を頂かなければという気持ちになりましたよ。(対象年齢は12歳以上かな?)2025/01/30
ぽけっとももんが
7
いい人、真面目な子しか出てこない。武者修行に行った先の酪農家でパソコンを駆使して朝のデータを管理したり収入支出をグラフ化したり、まぁそりゃどこもやってるはずだけどそういう事務仕事があるよという切り口はおもしろい。経営だもんね。ただやっぱりちょっと物足りない、牛かわいいは充分伝わるけど。大人がジュブナイル読んで文句言うなってことだけどね。2025/03/22
joyjoy
7
農業高校の牛部に入って活動する主人公は、大学入試の面接で、夢は牛と一緒に働いていくこと、と語る。 私自身の姉のことを思い、ちょっと複雑な気持ちに。乳牛としての役目を終えた牛たちを受け入れるささやかな場を作った姉は、牛と一緒に働くだけでは足りず、牛と一緒に生きていきたいと思っているはず。 経済動物とアニマルウェルフェア。ここにもまだまだ知るべきことがありそう。2025/02/22
飲も飲も
4
農業高校・牛部。牛に魅了された夢生が「牛と一緒に働くことを夢に大学へ。2025/05/08
Tamy
1
農業高校に入った女の子が牛に魅了されて、牛漬けの3年間を送る。爽やか青春話。あっさり読めた。2025/03/10