内容説明
憲法の強靭な生命力を支え、いまも育んでいるのは国民の運動だ!改憲を阻んできた戦後史をふり返り、暴走を阻む力とたたかいのポイントを語る!
目次
第1部 戦後史のなかの安倍改憲(安倍改憲に至る道―運動が改憲を阻み憲法を力にした)
第2部 安倍改憲を阻む(安倍晋三はなぜ改憲に執念を燃やすのか?;安倍5・3改憲提言は何をねらうのか?;安倍9条改憲の危険性;安倍改憲を阻む力―市民と野党の共闘の力)
第3部 安倍政権のめざす日本から憲法の生きる日本への道(憲法の生きる日本への転換は野党連合政権で;憲法の生きる日本とアジアをめざして)
著者等紹介
渡辺治[ワタナベオサム]
1947年、東京生まれ。現在、一橋大学名誉教授、九条の会事務局、元日本民主法律家協会理事長。東京大学法学部卒業、東京大学社会科学研究所助教授、一橋大学教授などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
35
本著で強調されていることは、憲法9条の持っている力です。安倍政権は9条を改憲し、日本を米軍と共に世界で戦争できる国づくりを目指しています。それに対して、市民と野党との共闘の持つ意義とそれに力をあたえる憲法の力が、詳細に論じられています。また改憲勢力とそれに反対する国民の運動との関りが歴史的に調べられて論じられ、より市民と野党との共闘の歴史的意義を説得力をもって論じられています。日米安保解消と自衛隊の将来像についても展望が描かれていました。憲法は古くなった論は、現実をみない論だと思いました。2018/10/08
無識者
14
安倍政権も終わったということで、ある程度どういう政権であったかまとめたいということで読んだ。主に憲法分野から書かれた本である。9条によって「軍隊を持たない」という特殊性を知ることができた。軍隊を持つ国は軍事秘密保護や軍法会議等でおよそ人権とは程遠い制度を抱えているなか、日本にはそういうものが存在して来なかった。そう考えると欧米諸国は人権のダブルスタンダードを取っている。そういう点でもかなり先進的な条文ではないかと私個人のなかでは納得した。2020/10/31
WaterDragon
6
〝憲法9条は死んだ〟 だから、改憲の必要がある。 安保法制を強行採決し、限定的にせよ集団的自衛権を可能にした安倍政権。 しかし、自衛隊合憲派でさえ、安保法制は違憲であると。 つまり、あくまでも憲法9条は「戦力」保持を否定しているである。 〝憲法9条は生きている〟 安倍改憲は、9条を、憲法を、〝殺したい〟のだ。2018/09/02
Takao
2
2018年8月30日発行(初版)。「本書で筆者が言いたかったこと、それは、憲法9条は死んでいない、度重なる改憲の企図に反対する市民たちの運動により、9条は生き残り軍事化の大きな歯止めとなってきたし、今もいる、安倍改憲はそうした憲法9条の息の根をとめる切り札として登場したものだ、ということである。」著者は「むすびに代えて」の冒頭でこう述べている。400ページ近い厚さに最初は怯んだが、読み易く面白く読んだ。2018/09/19
Masataka Sakai
0
近隣諸国の圧力の変化に一切触れない。 アメリカに追従して戦争に巻き込まれると言う作り話をだらだらと。 図書館で借りて正解だ2019/06/13