内容説明
お母さんは、国境を越えて難民になった―。湿った空気、エアコンなしのバス、にぎわうオールドマーケット―物売りの少女に、幼いお母さんの姿が重なる。
著者等紹介
茂木ちあき[モテギチアキ]
千葉県生まれ。日本児童文学者協会会員
君野可代子[キミノカヨコ]
1967年、神奈川県生まれ。セツモードセミナー、MJイラストレーションズ(7期)卒業。装画・挿画の仕事多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
プル
25
ポルポト政権のカンボジア難民に触れるお話です。銃でモノを言わさぬ国はどうあっても滅びるのね。健全に発展できない国は、国にあらず。残酷で過酷な時代は想像以上だろう。今もまだ、人の物を取ったり奪ったりしない…ということではなくなっているかと。今のカンボジアとどうなのか?まだまだ爪痕があるのだろうか?数値で見る限り、今、GDPは着々と回復してきていたはず。これをきっかけに、色んな国に想いを馳せると同時に、自身の国をも勉強してもらうきっかけになればいい。2019/10/23
なにょう
15
図書館の子どものコーナーをぶらぶらしてみつける。装丁がいいね。インドシナ難民、ポルポト政権、政権下の日本人。★未来(みく)の母親はインドシナ難民。小学5年生、母親、伯父、兄ともう一家族とカンボジアへ。母親たちの苦難の告白。現在のカンボジア。トンレサップ湖、アンコール遺跡群、トゥクトゥク、プノンペンの発展。★今は鎖国状態であるが、パンデミックが収束すれば国際化はいよいよ進展するであろう。というわけで知見を得るために読んだ。2021/01/17
マツユキ
14
小学5年生の未来(みく)は、夏休みに、お母さんの故郷であるカンボジアを訪れた。お母さんは、戦争で兄以外の家族を失っていた 。兄の案内で、未来ともう一組の家族はカンボジアを旅する…。 子供たちにとっては、初めての海外旅行。初めて見る国の風景、文化。長い歴史の、ちょっと前にあった戦争での残酷な体験。今なお苦しい生活をする人々への未来たちの眼差し。ストーリーは軽めですが、知るきっかけになり、良い本でした。参考文献で名前があがっている久郷ポンナレットさんの本も読みたい。2021/04/01
鳩羽
12
お母さんがカンボジアからの難民だった未来は、家族と同じ境遇の家族達とカンボジアに旅行に来る。初めての海外旅行の緊張だけでなく、母達の内戦の体験談を聞いて、カンボジアが辿ってきた恐ろしいジェノサイドの記憶は、未来達に鮮烈な印象を残す。…物語が教育的というか、おはなしの豊かさを楽しむようなものではなかったのが残念。その分、甘やかしとは無縁で、未来達日本で育った子供たちの精彩はなく、カンボジアのことが生き生きと率直に描かれている。2018/02/19
みーさん
6
未来と和平の兄妹は、トーンおじさんとお母さんの生まれた国カンボジアに行き、初めてお母さんの口から難民になったいきさつを聞く。2019/07/12
-
- 電子書籍
- ReLIFE5【分冊版】第73話 co…