著者等紹介
青木新門[アオキシンモン]
1937年富山県入善町生まれ。詩人・作家。著書に「納棺夫日記」(1996年、文春文庫)など。早稲田大学中退後飲食店経営。のち冠婚葬祭会社入社。専務取締役を経て現在は顧問
西舘好子[ニシダテヨシコ]
東京・浅草生まれ。劇団こまつ座を主宰し、演劇のプロデュースを手掛ける。第20回紀伊国屋演劇団体賞、スポーツニッポン文化大賞受賞。現在NPO日本子守唄協会理事長
渡辺あきお[ワタナベアキオ]
1949年福島県三春町生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パフちゃん@かのん変更
62
絵本ですが、生と死、命、生き物はほかの命を食べて生きていくことなど深い内容の本です。死にたくないという坊やにとちの木のおじいさんは死ぬのではない、溶けて水になって蒸発して雲、雨、川、海・・・。そうやって循環する中で水は多くの命を育んでいくことを教えてくれる。良書です。2017/01/15
てんちゃん
34
生まれてから亡くなるまでのつらら坊やの短い一生をからすやネズミなど動物の命と照らし合わせながら描いた冬向けの絵本。優しい絵とちょっぴり悲しい物語。子供への読み聞かせにぴったりです。2018/02/03
anne@灯れ松明の火
25
新着棚で。”つらら”が主人公というところに意表をつかれたが、面白い着眼点だと思う。”とけていなくなることは死ぬこと、死にたくない”というつららのぼうや。トチの木のおじいさんの言葉で心穏やかに最期を迎える。青木新門さんという名前に、聞き覚えがあり、著者紹介を見たら、『納棺夫日記』とあった。読んではいないが、映画『おくりびと』は観た。トチの木のおじいさんが青木さんなのかなと思った。大人向けかなあ。2016/04/28
ヒラP@ehon.gohon
22
小さくできて、次第に大きくなっていくつららのぼうやは、様々な生き物の暮らしのなかに、「死ぬ」ということを知りました。 命の大切さを思いながら、いずれ消えてしまう自分に恐ろしさを感じました。 でも、トチの木の語る言葉に救われて、一生を終えるつららのぼうやに自然の営みを感じました。 死生観という重さをやさしく包んだ絵本だと思います。2018/12/06
ふじ
20
冬の絵本を探していて。じんわり心に響くお話。つららのぼうやが生まれ、消え行くまでを描く。落ちる瞬間の絶望。そして、それを救う天の言葉。これを読んでからは、庭のつららにも物語を感じそうに…(あっという間に息子に食べられた)2017/12/30