目次
第16章 謀略のバルカン作戦(下)(火を噴くユーゴスラヴィア;コミンテルン解散への決断;スターリン、党と政府の最高責任者に;ドイツの対ソ戦発動)
第17章 独ソ戦始まる(開戦の日のスターリン;スターリンは無能な戦争指導者だったか;大戦経過のあらまし)
第18章 反ヒトラー連合とポーランド問題(上)(英ソ連合とソ連=ポーランド協定;政策転換。ポーランド解体から独立国家の容認へ;“カチンの森”事件を逆手に取る)
第19章 反ヒトラー連合とポーランド問題(下)(ワルシャワ蜂起;ヤルタ会談と政権問題;ポーランド問題。四年間の総決算)
第20章 ユーゴスラヴィア解放戦争(上)(本題に入る前に;最初から国民解放戦争をめざす;武装闘争開始、蜂起の波が全国に広がる;モスクワとのあいだで;スターリンの真意はどこにあったか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yo yoshimata
3
本巻のテーマは、時期は独ソ開戦後、ポーランドとユーゴスラビアを舞台にスターリンの巨悪がどう展開されたかの実態的解明です。反ファッショという大義あるたたかいすら、みずからの覇権主義の野望を実現する手段としたスターリンの冷酷な姿が次々と明らかにされています。ポーランドとユーゴスラビアのこの時期の歴史を勉強するのにも、格好の一冊です。2015/09/21
しんすけ
1
本シリーズ、図書館の順番待ちの関係で、第4巻を一番最初に読んでいた。その後、1~3巻と読んでいくと前後の関係でもう一度第4巻を読まねば第5巻には進めないと感じ再読することにした。通読後の脳裏には「国連は必要な組織なのだろうか」という想念が生じていた。本書に対するものとして場違いなものであろうが、コミンテルンが世界革命の援助どころか、ソ連という一国に牛耳られている様に呆れた結果が、その言葉になったのだろう。第4巻では、一時は世界制覇に至るかとも思われたファシズムに綻びがが見え始めた時期が対象となっている。2016/01/30
浮草堂美奈
0
小説の資料に。2016/07/03
しんすけ
0
スターリン批判は耳に烏賊ができるくらいに聞きも読みもしたが、この著者によってか書かれたのは初めてではないか。著者の存在を知って50年以上になるが、当初からスターリンには批判的な人だったと思う。それが、なぜ今になって書いたのか。そんな気がしてならない。50年前は、日本共産党内にもスターリン派や毛沢東派なる盲目的な大国主義追随者も居た時代だった。さらに当時はスターリンに対抗したトロツキーの評価も歪められていた。革命的な縫い包みを纏った反革命者の代名詞がトロツキストと称された時代でもあった。2015/12/10
可兒
0
中身は非常に興味深く鉄のカーテンの向こうを解き明かしてくれるのだが、読んだ後で著者名を見て、少し内容を割り引いた方がいい気がしてきた2015/10/01