内容説明
「ブラックジャック」では安楽死問題から刑法を、「ナニワ金融道」では借金の連帯保証の実相から民法を、「沈黙の艦隊」の展開からは憲法を―すぐれた作品が切り取った社会の現実に照らし、法律の働きを知る。ほかに少年法、商法、社会保障法、法社会学など重要な法学分野をとりあげ、法とは何かも考える。
目次
はじめに―本書のねらいと内容
手塚治虫『鉄腕アトム』―基本的人権(憲法)
手塚治虫『ブラック・ジャック』―安楽死と嘱託殺人(刑法)
青木雄二『ナニワ金融道』―民法の世界(民法債権法)
毛利甚八作・魚戸おさむ画『家裁の人』―離婚事件(民法家族法)
毛利甚八作・魚戸おさむ画『家裁の人』―少年事件(少年法、刑法)
高田靖彦『ざこ検マル潮』―検察官(法社会学)
中嶋博之作・カワラニサイ画『ホカベン』―弁護士、ドメスティック・バイオレンス(法社会学法女性学)
周良貨作・能田茂画『監査役野崎修平』―銀行の組織(商法)
関川夏央作・谷口ジロー画『「坊っちゃん」の時代』―舞姫事件と大逆事件(日本法史学)
かわぐちかいじ『沈黙の艦隊』―憲法第九条と自衛隊(憲法)
山本おさむ『どんぐりの家』―障害者の福祉(社会保障法)
手塚治虫『ネオ・ファウスト』―生命倫理(法哲学)
さらに学びたい人のために
著者等紹介
矢野達雄[ヤノタツオ]
1949年、愛媛県生まれ。愛媛大学法文学部教授。専門は日本法史学、法社会学。大阪大学大学院法学研究科博士課程単位取得。博士(法学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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