内容説明
石垣島に駐屯した日本軍は波照間島の全住民を強制疎開させて牛・馬・豚など大量の家畜を強奪。多くの住民がマラリアに感染し命を落とした。約4000人の犠牲者を出した八重山諸島の戦争マラリア事件を追い、戦争犯罪を告発する。
目次
序 小さな島々の大きな傷痕
1 島人たちはマラリア地域に追い出された
2 島々の死と再生と
3 日本軍関係者のことば
4 問題点はどこにあるか
終 軍隊の犯罪と補償について
著者等紹介
宮良作[ミヤラサク]
1927年沖縄県与那国島生れ。台湾で小、中、高を修了、日本敗戦により上京し中央大学卒業。1954年にパスポート拒否にあい沖縄に帰れず、東京都狛江(町)市で(町)市会議員16年、1971年に帰島し1988年より沖縄県議会議員2期8年
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yoshihiko Nakade
0
戦争マラリアについては20年以上前から知っていた。が、「日本軍によって強制疎開させられた住民がマラリアに罹患して多くの方がなくなった。」と言う程度で、戦争マラリアを引き起こした背景や軍が行ったこと、詳しいことは何も知らなかった。しかも、その後、西表、石垣、与那国には何度も行ったが、まったく何も知らないままであった。 本の記述や内容には、著者の考えが色濃く出ていて、そこから来る評価には色々とあるだろうと思う。が、人間いくつになっても知るべきことはまだまだあるのだ。 20年前、初めての石垣で同宿になった方の「2012/11/17