内容説明
遊び場だったひょうたん池が、「駅前開発」のため、うめたてられてしまった!すみかの池をうしなったカッパのかーやんを救おうとする祐太、ケン、涼香。かーやんと子どもたちのひと夏の冒険をさわやかに描く。小学校中・高学年向。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遠い日
4
何百年と棲んできたひょうたん池を埋め立てられて息も絶え絶えの河童のかーやん。かーやんの救助を求める声がおばけの噂と重なって、確認に乗り出した祐太たちとの出会いから始まる物語。環境破壊、生き物たちの住処の減少を河童のかーやんに置き換えて語られる、ひと夏の冒険譚でもある。かーやん救出と住処探しのミッションを子どもだけでやり遂げる。勇気と知恵、時には必要悪の嘘もつきまくる。思い切りのいい関西弁がぶれて、一体どこのことばかというくらいおかしなことになっているのを除けば、テンポのいいお話でした。2017/08/19
緑色と風
0
祐太とかーやんについて、読みすすんでいくうちに、アニメ「ど根性ガエル」のひろしとぴょん吉のことを思い出し、ほのぼのとした気持ちになる。第1刷P.88 の「あかんのは、うちのくそばばあや。~ほんまにカメが禿げてる~」というくだりは、思わず声を出して笑ってしまった。 カッパが手のひらに乗ったり、乾燥機に入れて乾かすという発想は、本当におもしろい。 小学生の恋を散りばめたり、エンディングがカッパの結婚式というのはおしゃれ。2008/02/13