内容説明
秩父事件研究は、従来、農民サイドの分析がほとんどであった。それは当然である。だが明治権力がこの事件にどう対応したのかを明らかにすることも不可欠の課題であった。本書では、軍隊、警察、戸長に至るまで、明治17年時に展開された権力の動向―“象徴の設計”のあとがたどられている。さらに本書のなかで、私は明治12年時の公選村会の模様を描きつつ、そこに流れた思想潮流を追った。
目次
1章 秩父民衆ともうひとつの日本
2章 秩父に派兵された天皇の軍隊
3章 明治12年公選村会の思想―副議長は後に困民党軍会計長
4章 “村費の軽減”はなぜ掲げられたか
5章 秩父事件と徴兵問題
6章 上武信・民権のふるさと
7章 土佐山民権紀行
8章 生統を継ぐもの―田島梅子、その時代と現代
エッセイ(市民原像;露霜の日々;与市の井戸)



