内容説明
モスクワでのスターリン、モロトフらとの交渉の経緯と併合の顛末、ソ連軍の全土占領と不当な逮捕、ソ連各地での14年にわたる獄中生活など、大国主義、覇権主義の巨悪の実態をリアルに証言。
目次
リトアニア、クライペダ州を奪われる 1939年
リトアニアとソ連 1939年‐1940年(両国の親善友好関係;ドイツ、ポーランドを攻撃、占領する;リトアニアの情勢;モスクワで;ビリニュス!守備隊…;ヌカにクギ;調印;レセプション;守備隊に慣れる。青天のへきれき;最後通牒、占領;デカノーゾフ、リトアニアを切りまわす;歴史の書き方余談;流刑、監獄;二つの覚え書;25年間)
ビンファス・ビトカウスカス将軍と6月15日
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
2
1940年、ソ連に併合されたリトアニア最後の外務大臣による併合前後の回想録。軍を駐屯させ、内政に干渉するソ連の圧力に、最悪でもモンゴルのような衛星国という地位で落着するというリトアニア側の甘い見通しに対する結論は「併合」だった。スターリンもモロトフも、リトアニアの言い分等全く聞く気も無く、規定事実のように併合し、著者を含むリトアニア政府や軍の関係者は逮捕され、戦後まで強制収容所に拘留された。そして「収監期間に関しては口外厳禁」という条件付で釈放され、ソ連崩壊後にこの回想録が出た。行間に深い怨念が滲んでいる2016/01/02
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- 和書
- 財政構造とマクロ経済分析