内容説明
優美にして華麗。アール・ヌーヴォーの寵児が描く「様式の美」。ポスター、装飾パネル、工芸デザイン、傑作“スラヴ叙事詩”。ベルエポックに花開いた芸術家の珠玉の作品を完全収録。
目次
1 パリ時代1―挿絵画家からの飛躍
2 パリ時代2―ポスター画黄金期
3 チェコ時代―アメリカから祖国へ
4 ミュシャの工芸
5 ミュシャ芸術の本質―家族と祖国を愛した時代の寵児
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
WATA
55
2013年の「ミュシャ展」の直前に発行された作品集。ミュシャの作品集は何冊かあるが、掲載されている絵の枚数はこの本が一番多い。解説がほとんど無いかわりに1つ1つの絵を大きく載せており、先入観なしに作品そのものを楽しみたい人に最適。個人的な感想だが、ミュシャのポスター画はタロットカードに似ていると思う。やや縦に長い縦横比、真正面や真横を向いた顔、装飾的な草花のモチーフなどがタロットを彷彿とさせる。ただし色合いは原色中心のタロットと異なり、淡くくすんだ色が多い。私はこのミュシャの色使いも大好きだ。2014/04/26
Kawai Hideki
42
サイズは小ぶりだけれど、ミュシャの作品が堪能できる素晴らしい画集。解説少なめで、絵が主役なのも大変良い。自分がミュシャという芸術家を知ったのは、学生時代に研究室の先輩に連れて行ってもらったプラハの教会のステンドグラスだった。絵が語るストーリー性の高さ、描かれた人物の気品、緻密な計算とともに周辺に配された動植物の美しさ、ステンドグラスの概念を覆すような精緻な色使いに、たちまち虜になった。その後、美術館で特別展があれば、時々足を運んでいたが、本書があれば、いつでもミュシャの世界に没頭できる。いい本に出会った。2021/12/25
mai
29
ミュシャ好きです。実際に絵を観に行きたい(*>ω<)2013/08/12
しーふぉ
21
ミュシャ展に行く予習のため見る。スラブ叙事詩楽しみ♪2017/05/04
Shoko
17
図書館。華麗な装飾に縁取られた、薄く繊細な色彩で描かれる美女の像が印象的なミュシャの画集。表紙の「夢想」に惹かれて借りた。ポスターやお菓子のラベルに使用された絵の数々がコラムとともに紹介されている。また、サラ・ベルナールの演じたギリシャ悲劇「メディア」で使用されたという、蛇のブレスレットと指輪のデザインもミュシャの手によるもの。オパールの淡いブルーが素敵で、印象に残った。「スラヴ叙事詩」のような、歴史、聖書を描いたものも、ミュシャとしては本業はこちら、と考えていたようで、大作を生で見てみたいと思いました。2016/08/17