内容説明
これまで『日本書紀』は、編纂を命じた天武天皇にとって都合のいい歴史書とされてきた。だが、この思い込みが、古代史の謎をさらに深くしてしまったのではなかろうか。実は、この書が天武天皇没後の政権にとって都合のいい歴史書だったと考えることで、古代史のさまざまな謎が解けてくる。―神話の世界に封印されたヤマト建国の謎、『日本書紀』にもある邪馬台国の手がかり、律令制度の整備をめざしていた蘇我氏の抹殺…。正史『日本書紀』が隠し通した“史実”と仕組まれた“謎”―通説を根底から覆す大胆な仮説と推理で、古代史がますます面白くなる。
目次
第1章 古代史迷宮入り事件―古代史はどうして謎めくのか(出雲神話の謎―はたして出雲は実在したのか;神と天皇の謎―不思議の国の王権;天孫降臨の謎―なぜ南部九州に舞い降りたのか ほか)
第2章 女帝と山姥―激動の時代に現れた女傑たち(山姥―縄文と現代をつなぐ女神;卑弥呼―いわずと知れた邪馬台国の女王の知られざる正体;台与(壱与)―卑弥呼よりも重要な女王 ほか)
第3章 謎の人物群像―古代史の謎を解くヒント(神武天皇―なぜ神武東征の出発地は日向なのか;長髄彦―身内に殺されたヤマト土着の首長;武内宿禰―ヤマト建国の秘密をひとり背負い込んだ男 ほか)
著者等紹介
関裕二[セキユウジ]
1959年、千葉県柏市生まれ。歴史作家。仏教美術に魅せられ奈良に通い詰め、独学で古代史研究をはじめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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