内容説明
終戦後二十五年、公式の発言をひかえ、ひたすら沈黙を守った最後の海軍大将・井上成美。軍務局長、航空本部長、艦隊司令長官、海軍兵学校長、終戦内閣の海軍次官を務めるほか、海軍切っての知性派として知られ、日米開戦の回避と早期終戦に尽力した。清貧の暮らしを送る提督が、初めて沈黙をやぶり筆者と対談した貴重な証言を収録。海軍報道班員として戦地へ赴いた体験を軸に、陸海軍双方の内部事情に通じていた筆者ならではの興味深い証言とエピソードを織り込んで、太平洋戦争の実相に迫る。
目次
特別対談 沈黙の提督 真実を語る(井上成美(元海軍大将)
聞き手・新名丈夫)
書かれざる太平洋戦史(痛恨の真珠湾攻撃;米国の戦略に乗った日本;海軍参戦の真相;ミッドウェー海戦;勝機を逸したガ島の戦い;餓死の退却;陸海軍相討つ;竹槍事件;神風特別攻撃隊;潜水艦隊還らず;悲劇!海軍航空部隊;沖縄戦と陸海軍の対立;終戦の真相)
著者等紹介
新名丈夫[シンミョウタケオ]
明治39年(1906)、高松市に生まれる。慶応義塾大学法学部政治学科卒業後、毎日新聞社入社。大阪社会部、東京政治部などに勤務。昭和19年2月、東条内閣の戦争強行に対して、「竹槍では間に合わぬ」という記事を書き、二等兵として懲罰召集を受けたが、危うく難をのがれる。昭和36年以降文筆生活に入り、政治・軍事・科学・歴史にわたって評論を書く。昭和56年(1981)死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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