内容説明
文久2年春、坂本龍馬は土佐勤王党の同志2名とともに土佐を脱藩して長州に入り、この日から維新回天の大業をめざす奮迅の活動が始まったが、龍馬脱藩のルートには未だ定説がない。著者は「覚、関雄之助口供之事」、なる古文書を手がかりに追求、粒々辛苦ついにこの「歴史の道」をつきとめた。
目次
飛龍雲に乗る―文久2年伊予路の春(大洲藩と坂本龍馬;『竜馬がゆく』について;雪しろ溢れる伊予街道;伊予と檮原;龍馬脱藩にかかわる人々;龍馬の家族;龍馬28歳の春;吉村虎太郎脱藩す)
風蕭々韮ケ峠―歴史の宝庫、檮原への旧道を往く(大洲藩と勤王;『覚・関雄之助口供之事』;風光る龍馬の足跡;旧街道、高知から檮原まで;歴史の宝庫檮原から韮ケ峠へ)
偏に龍名に恥じず―水温む江上に流れる惜春賦(龍馬、信吾と惜別;花影踏み急峻の岨道へ;風花舞う封事ヶ峠;死ねば野分、泉ヶ峠の仮寝;水温む肱川、龍馬・俊平春惜しむ;「水行七里半」の謎;偏に龍名に恥じず;下関着、遙けし脱藩の道程;脱藩の道を解明した「写し」;龍馬は生きている―調査を終えて;その後の龍馬)