内容説明
クリップフォード村にある遺跡が返還され、妖精騒ぎが起こる。ラノンへの道が開いたのでは…?事の真偽を確かめるべく、レノックスはクリップフォードへ。一方、ロンドンでは“同盟”の年次総会が開かれていた。今まさに盟主の信任が問われようとしたその時、“魔術者”フィアカラが乱入し、衝撃の宣言をする―!「私についてくる者は必ずラノンに還すことを約束するぞ」。『ミソサザイの歌』と、ジャックとカディルがこの世界に来たばかりの日々を描いた書き下ろし『この街にて』を収録。ネオ・フェアリーテール、急展開の第三弾。
著者等紹介
縞田理理[シマダリリ]
5月25日生まれ。東京都出身。『霧の日にはラノンが見える』で第22回ウィングス小説大賞・編集部期待作を受賞。2001年小説ウィングス秋号「裏庭で影がまどろむ昼下がり」でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ダージリン
29
ラノンとクリップフォードをつなぐ謎を巡って、大がかりな陰謀が・・・みんな危地に陥ってますが、ジャックの存在は大きい! 続きに行かねば。そして巻末の「この街にて」も凄く良かった~。レノックスのようにもらい泣きしそうになりました。2019/04/29
U
8
転換の巻。書き下ろしのジャックの異世界奮闘記がすごくいいなあ。あたたかい。誰かのふとした優しさのありがたさ。それはたとえば行きずりの名も知らない人間。アーニー兄貴とお呼びしたい。2014/03/01
まろん
3
★★★★ 書き下ろしの「この街にて」がとても寂しい話だった。ラノンからロンドンに落とされて、右も左もわからない状態から、生活が立ち行くようになるまでのお話。ジャックはカディルのために孤軍奮闘して、なんとか生活を軌道に乗せようと頑張るのに、カディルには全然伝わらず。結局二人の間には理解されない溝が残ったまま、カディルがいなくなる未来へとつながっていってしまう。ジャックには救いのない話でせつなかった。本編は魔術者フィアカラの壮大な悪事が始まった。次巻で完結らしいのでどう収拾がつくのか楽しみ。2017/08/07
かや
3
恐れていたことが現実になっちゃったなぁ。本当にフィアカラの狡猾さが怖い。ランダルの方が絶対に良い。わかってたけど彼良い人ですもの。やっぱり鍵はクリップフォードか。人間と半妖精と妖精のチームがどんな活躍をみせてくれるのか楽しみ。書き下ろしもおもしろかった。ジャックとカディルがロンドンに来たばかりの時どうしていたのかは気になっていたので知れて嬉しい。自転車に乗れるようになった時のジャックかわいい。カディルの心情を思うと本当にせつないし辛い。どんなにジャックを大切に思っていたかよくわかる。2016/06/06
こんこん
3
緊迫する本編もさることながら、書き下ろしも素晴らしい。両者通じてですが、「特別な存在」たる彼らだけの物語ではなく、こちらの世界の住人たる「ただの人間」もちゃんと物語に絡んでいるのが嬉しいところ。2010/12/18
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