内容説明
あたたかい食事と快適な部屋、欲しいと思う前に与えられる服や本。すべてが完璧に整えられた箱庭、それが雪加の住む世界だ。偽りの平穏の中、見えない男の存在に頭がおかしくなりそうで、ある日雪加は逃げ出した。だが自由を求めて海に入った雪加の肩を掴む手があった。斑目帷、雪加の支配者。彼は凄絶な美貌を歪ませ、こう告げた―逃げなければ追わなかったのに。執着と恋着がおりなす幼馴染み同士の絶愛。
著者等紹介
宮緒葵[ミヤオアオイ]
小説家。主な作品に「奈落の底で待っていて」(新書館)、「乳親」(リブレ)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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黎明卿(禍腐渦狂紳士タッキー)
98
【可愛い雪加…、早く、早く早く、俺だけの小鳥になって…(帷)】エロス度★★★★★極道、幼馴染み同士、攻めによる受けに対する凄まじい執着・絶愛が齎す監禁もの♡雪加を傷つけるモノから全て遠ざけ守りたい・ずっと一緒にいたい、友達に戻りたい……。帷と雪加の2人の気持ちのすれ違いっぷりが見事で、それがさらに帷の暴走に拍車をかけるって負の連鎖。雪加の家族、特に弟に対する憎悪が凄まじくそこまでするかってレベルがツボ♡帷なりの不器用な愛情表現や嫌だと言いながら快楽に溺れる雪加が最高で、坂本の活躍っぷりがグッジョブ♡2020/02/13
きょん
22
雑誌で前半呼んだ気がするけど、結構加筆が多かったのか印象が少し変わっていた。究極の執着攻で肝心の言葉を伝えないタイプだからすれ違うのも仕方ない。坂本さんの命を懸けた行動が無ければ気持ちが通じあう事もなかっただろうな。2020/02/24
suisei214
6
宮緒さんの攻めの真骨頂?ここまでやる攻めもっとみてみたい気がする まあもう逃げられないのもお互いが幸せなら絶望ではない 2020/02/22
maturi_lament
5
かなりの執着攻めに滾りました。ただただ愛する雪加を傷付けないために周囲の人を排除し監禁して時間・月日の感覚さえ狂わせるとか本当に激しい。そんな傲慢な愛し方伝え方しか知らないから、そうすることで雪加を守るしか方法がわからない帷が切なくて仕方ない。本当は監禁されて自由を奪われた雪加がかわいそうで、いつもなら受けの雪加に感情移入するはずがこの作品では攻めの帷にグッと入り込みました。 時々子どもの頃に戻る帷の表情がもう愛しくて…。でもね、読み終わったら「もう大丈夫だよ」って二人とも抱きしめたくなりました。2020/02/19
ちゃこまま
3
⭐️⭐️⭐️⭐️親がクズ過ぎて胸くそでした。私はインドア派だから、こういう至れり尽くせりの監禁苦にならないかも。そうなると、家から一歩も出れないとなると太りそう。2022/02/05