内容説明
銀耳に銀尻尾、美しい銀の髪を持つハイビルアのハルは、年下のジェフリーの一途な想いに応える形で夫婦となった。だが寄生体の交換期限である“フェードアウト”を迎え、ハルの精神はジェフリーの隣家に住む五歳の男児アーノルドに移された。黒髪に黒耳・黒尻尾と容れ物は変わっても、そばにいるのは彼の愛した魂。それなのにジェフリーの心はいつまでもハルだけを想っていて…?大人気シリーズ新エピソード!!
著者等紹介
木原音瀬[コノハラナリセ]
小説家。BL以外でも活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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黎明卿(禍腐渦狂紳士タッキー)
117
【私はずっとお前の傍にいた。……ずっと、傍にいたんだ。死ぬまで傍にいたんだ(アーノルド)】エロス度★★ アーノルド×ジェフリー♡ 〝パラスティックソウル〟の続編で、〝ある種族〟と人間の繰り返される恋。恋を、たった1人の男を愛し慈しむ感情を知ってしまった〝ある種族〟が身体を変えてもジェフリーの傍にい続けようとする崇高なストーリーがスッと胸に沁み込み、愛して欲しいという痛切な慟哭、自分を見て愛される幸せ、そして最後に訪れる絶望と自分たち種族への疑問が怒涛のように押し寄せ、涙なくしては読めない作品でした。2018/12/15
だいらかずよ
11
やっと全巻読み終わった。まさかこのコロナ禍の時に読むとは思わなかった。だだの偶然?Oという種族の生き方がミラを思い出させる。多分精神体が他者に入り込むって所が同じだからかだと思うけどOの方が25年っていう期限付きでそれが永遠に続くのが切なすぎる…木原せんせーやっぱり凄いわ。この話の終着点が少しでも報われる方向だといいんだけどなぁ2020/06/01
たろさ
11
さすが。容赦ない。ハル(アーノルド)とジェフリーが切なすぎて、辛くて泣ける。「愛してほしい、おまえを恋う同じ魂をー」人は人を好きになる時「心が好き」と言うけれどそれは真実なのか。全てを記憶し「忘れない」ということは、辛いことも忘れられないわけで。他のO一族(ハイビルア)にも、同じような経験をした者がきっといたはずで。これでもかと愛されない辛さを、味わったハルが、最後に望んだ消滅。書き下ろしとペーパーでジェフリーとアーノルド(ハル)にも、ちゃんと幸せな時間があったことが救い。後書きの「行き着く場所」を見たい2019/07/16
おかーきゃん
9
書き下ろしがいくらラブラブでも本編がねぇせつないんだよね〜。2018/12/18
蓮
8
人間に寄生を繰り返し永遠に生きる精神体のハイルビ種族『0』0であるハルが愛の歓び、苦しみを知りそれでもなお一人の人間を愛し続ける切ない物語。25年ごとに、ハルからアーノルド、そしてヴィンセントへと移動していくハルの精神体。傍にいながら同じ魂だと気付いてもらえなかったハルの孤独や絶望が切なく、身体が入れ替わる度に自分の望んだ愛情から遠くなる悲しみや苦しみに胸が締め付けられる。ハルの魂が見いだす絶望の中の暗い道筋は悲しいが救いを感じる。それは愛する事を知った『0』の運命なのだろうか。 2019/01/30




