内容説明
日本はあらゆる金融資源を投入して米ドルの価値を最終的には維持しなければならないという立場におかれている。これが「マネー敗戦の構造」と呼べるものであり、経済政策の自主性を失わせている。長期にわたる経済の惨状の原因でもある。一方、アメリカはこのような日本の存在を前提とし、つまりその金融資源を自由に消費することによって長期好況を演出することも可能となっている…グローバリズムに対抗する新たな国民経済学の構想。
目次
序章 国民経済学への道
第1章 世界のデフレ・トップランナーに
第2章 迷走する経済政策
第3章 世界経済の座標軸転換
第4章 国民経済復権への指針
終章 明日の国民経済のために
著者等紹介
吉川元忠[キッカワモトタダ]
1934年兵庫県生まれ。58年東京大学法学部卒業後、日本興行銀行に入行。同行産業調査部副部長、サセックス大学客員教授などを経て、95年より神奈川大学経済学部教授。『マネー敗戦』(文春新書、98年)で、日本経済の「失われた20年」を日米マネー戦争の敗北の結果であると論じ、大きな話題となる
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