内容説明
ダイアナ妃のような困難な人生を送っていた『エリザベート』の皇妃は、現実の男ではなく、男の姿をした「死」を愛した。ほかに『哀しみのコルドバ』『チャンピオン!』『風と立に去りぬ』など、宝塚の名作について魅力あふれる論考を収録。
目次
1 サフランと禁断の火刑台―『哀しみのコルドバ』
2 遠い島影と驚異の泉―『チャンピオン!―甦る伝説』
3 スカーレット2の秘密―『風と共に去りぬ』(バトラー編)
4 メラニーの死の意味―『風と共に去りぬ』(スカーレット編)
5 女の夢から男の夢へ―『エリザベート』第一幕
6 失われた幼児期への鎮魂曲―『エリザベート』第二幕
7 女の身体という逆説―涼風真世のオスカル
8 男役の美学とトリック―麻実れいのミハイル・カレートニコフ