内容説明
クラシック音楽の中から聖書を題材とした傑作28曲を選び、解説を施す。その際著者は作曲家の生涯に暖かな眼差しを注ぎつつ、聖書のテキストが楽曲へと結晶化される際の「解釈と創造」のプロセスを読み解こうとする。そこに作家論と作品論との斬新な融合が試みられている。各曲にCD案内、また巻末には2編の付論(キリスト教音楽の構造論、フーゴー・ディストラー論)を掲載した。
目次
アーロン・コープランド「イン・ザ・ビギニング」
ヨーゼフ・ハイドン「天地創造」
ガブリエル・フォーレ「イヴの歌」
「ノアの洪水」をめぐる音楽(カミーユ・サン=サース「洪水」;ベンジャミン・ブリテン「ノアの洪水」)
イーゴリー・ストラヴィンスキー「洪水」「バベル」
アブラハムとイサクをめぐる作品(ジァーコモ・カリッシミ「アブラハムとイサク」;ベンジャミン・ブリテン「アブラハムとイサク」;イーゴリ・ストラヴィンスキー「アブラハムとイサク」)
ゲオルク・フリードリッヒ・ヘンデル「エジプトのイスラエル人」
アルノルト・シェーンベルク「モーセとアロン」〔ほか〕