内容説明
神とは誰か、人間とは何ものか。西洋精神の二源流である聖書思想とギリシア・ローマ思想はいわば信と知の代表にも擬せられ、相矛盾するものと捉えられがちである。それぞれの神を追い求めた精神は、対立するのみなのだろうか。もとより著者は両者の安易な統合を図るのではない。著者にとって両思想は、あるべき緊張を維持しつつ相互にこだましあってきた。両者の真摯かつ寛やかな対話を希求する18の講演とエッセイ。
目次
第一部 新約講義―福音書とパウロ書簡から(福音としての愛敵の教え;仲間を赦さない家来の譬え;一つのものと多くのもの―マリアとマルタ;香油を注ぐ(塗る)女、そしてユダ
神なき者の義認・全被造物救済の希望
パウロの死生観・復活観
パウロにおける和解と贖罪信仰―イエスの絶叫「エロイ・エロイ・レマ・サバクタ二」との関連をめぐって
「ユダヤ人をはじめ、ギリシア人にも」―パウロ・ローマ書・関根正雄先生)
第二部 ヘレニズムとヘブライズムの関係をめぐって(ギリシア思想と福音;ローマ世界と初期キリスト教;ウェルギリウス『牧歌』第四歌における黄金時代―イザヤ書のメシア預言との類似性をめぐって;人間と人間を超えるもの―森有正とギリシア;見知らぬ神の跡を辿って―ヘレニズムとヘブライズムの旅;短章五題)
著者等紹介
川島重成[カワシマシゲナリ]
1938年京都市生まれ。1961年国際基督教大学教養学部人文科学科卒業。1963年東京大学大学院西洋古典学修士課程修了。同年東大教養学部助手(西洋古典学)。1969年国際基督教大学講師。その後助教授、教授を経て、2000年より国際基督教大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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