感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
72
女系家族八条寺家の日常漫画。四姉妹と母親それぞれ助け合って生きていた。大きな波のある話はないけれどそれぞれのキャラが特徴があり役割があり個性的。長女の息子の岳が、全員から大切にされている。こういう家族良いな。それぞれ仕事もあり日々孤軍奮闘しながら何気ない日常を描く中で所々で発せられるセリフが響いてくる。私も家族と、家族との日常を大切にしようと思えた。2022/03/01
るぴん
34
レンタル。『繕い断つ人』以来に読む池辺葵さん。4姉妹と母、そして長女の息子。仕事に対する姿勢と情熱、家族愛。色んなものが心にじわっと沁みてくる漫画だった。4姉妹の話を聞きながら岳が「さみしくなんてなかった」と思うシーンがとても好き。しみじみと噛み締めたくなるなぁ。2021/06/22
akihiko810/アカウント移行中
27
母と、4姉妹、シングルマザーである長女の息子(姉妹の甥っ子)の、6人のお話。 1巻完結だと思ったら続くらしい。女の多い大家族で、ゆったりとした時間が流れる。大家族でありながら、一人一人の個がしっかりとしているというか、「家族でも他人は他人であり、人の本質は孤独である」というのを皆わきまえている、といった感じがある。ちょうどいい距離感で家族を構成してるのは素敵である2021/09/04
真朝
27
池辺葵さんの新刊で新シリーズです。 やっぱり好きです。絵はシンプルでホッコリしてるのに、結構グサグサ刺さる言葉が静かに出てきます。 スーッと読んでいると波紋が広がる様な感覚です。踏ん切らないと何か凄い喜怒哀楽がある訳じゃないけれど、この世界のどこかにいて生活して仕事して生きているんじゃないかと思わせてくれる漫画です。これからがまた楽しみです。2020/10/10
ぐうぐう
20
母と四姉妹、そして長女・イチの息子・岳で構成される八条寺家。山の上で一人暮らしする母のもとに、機会があれば集う姉妹達。話題になるのは、岳のことだ。母にとって、姉妹にとって、岳は宝物のような存在。大切に育ててきたはずの岳だけど、思い出を振り返ると、少しの罪悪感が彼女達には伴ってくる。奇しくも、アパレル通販会社で働く四女の仁衣が言う「服を買うのに罪悪感を感じる」という気持ちが、それぞれの想いを代弁している。誰もが覚えたことのある、そんな想いは、この物語への共感となって、読者の心を揺さぶり、そして救っていく。2020/10/24