出版社内容情報
今、恋や友情を育(はぐく)んでいるあなた
そして1980年代に青春を過ごしたあなたへ
夢見がちなマンガ少女だった鮎子
気が強いけどどこか陰のある美少女、武美
30年ぶりに再会したふたりのでーれー(=ものすごい)熱い絆(きずな)の物語
「ずっとあなたに伝えたかった──」
1980年、岡山──。
東京から引っ越してきたばかりの佐々岡鮎子(ささおかあゆこ)はクラスに友達がいない。心の支えは、かっこよくてギターもうまい大学生の彼、ヒデホくんだった。ところが、2人を主人公に描いた恋愛マンガを、クラスの秋本武美(あきもとたけみ)に見られてしまう。美人で勝気な武美に、鮎子はいつもからかわれていたのだ。しかし、武美は物語の続きを読みたがって……。
かげがえのない友だちに、もう1度会いたい。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
風眠
318
聖子ちゃんカットに少し長めのスカート、セーラー服のスカーフは先っぽをほんの少し出すような結び方で。80年代、まだ小さかった私にとって、高校生のお姉さん達は憧れだった。お姉さん全員が美人に見えてガン見してたな。それで、私もあんな風に素敵なお姉さんになるって思ってた。この物語には私が憧れたお姉さん達がいる。東京からの転校生で後に人気漫画家となる佐々岡鮎子。美人で勝ち気な秋本武美。ふたりの友情が「でーれー」キラキラしてる。30年ぶりの再会、母校での講演前に鮎子が鶴見橋で出会った少女は、急逝した武美だったのかな?2015/03/07
れみ
265
少女漫画家・鮎子が、高校時代を過ごした岡山を30年ぶりに訪れるお話。思い出話は切ないけど他のマハさんのお話のように泣くことはないかな…と思いながら読んでいたら、ラストでやられました。友達の武美みたいな人が身近にいたら憧れただろうな。2014/02/24
ダイ@2019.11.2~一時休止
263
でーれー良かった。最後の急展開に思わず涙モノでした。2014/07/31
takaC
228
1年Z組は「ずぃーぐみ」なんだろうか。私小説?2014/07/09
きりこ
224
舞台が岡山であることや講演会でマハさんが漫画が好きだったと話されていたことから、自伝的小説なのかなと思いました。二ヶ月前に岡山を旅行したので、路面電車や鶴見橋を思い浮かべながら読みました。ちょっと背伸びをしたくなるような年頃の少女達の不器用な恋と友情を描いた青春ど真ん中物語。岡山弁の会話が生き生きして、少女たちのはつらつとした様子が伝わってきます。武美の純粋さが可愛いし、友達っていいなと気持ちよく読んでいたので、最終章はショッキングで胸が塞がる想いがしました。 2014/08/05